2022-05-19 / 最終更新日時 : 2022-05-19 タオ 思慕の情 あなたへ手紙を差し上げなくても(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.心の準備をして 資盛の話は続きます。「また、もし命たとひ今しばしなどありとも、すべて今は、心を昔の身とは 思はじと思ひしたためてなむある。」 選字は、「ま多もし命多と悲いま志者し奈 登あ利と裳須へ今は心を昔の […]
2022-05-18 / 最終更新日時 : 2022-05-16 タオ 思慕の情 平資盛が遺した後世への思い(2)建礼門院右京大夫集より 2.あなたは不憫に思ってくれるだろうか さらに資盛の言葉は続きます。「『さらば、さすがに露ばかりのあはれはかけてむや。たとひ何とも思はずとも、 かやうに聞えなれても、とし月といふばかりになりぬるなさけに、道の光もか なら […]
2022-05-17 / 最終更新日時 : 2022-05-16 タオ 思慕の情 平資盛が遺した後世への思い(1)建礼門院右京大夫集より 1.何かと遠慮がちに 人目を気にしながら遠慮がちに逢瀬を重ねる二人は、「おのづからとかくためらひぞ、物いひなどせしをりをりも、ただおほかたの ことぐさも、『かかる世の騒ぎになりぬれば、はかなき数にならむことは、 疑ひなき […]
2022-05-16 / 最終更新日時 : 2022-05-15 タオ 思慕の情 資盛は蔵人頭に任ぜられたものの(2)建礼門院右京大夫集から 2.お会いすることも憚られ 「あたりなりし人も、『あいなきことなり』などいふこともありて、 さらにまたありしよりけに忍びなどして」 選字は、「阿多利那里し人裳あい奈きこ 度な利奈登い布こと毛阿り天さら […]
2022-05-15 / 最終更新日時 : 2022-05-15 タオ 思慕の情 資盛は蔵人頭に任ぜられたものの(1)建礼門院右京大夫集から 1.世の中が騒がしく いつ別れが来るとも知れない騒乱の中で、「おほかたの世騒がしく、心細きやうに聞えし頃などは、蔵人頭にて、 ことに心のひま無げなりしうへ」 選字は、「於本可多の世佐可し具心細きやうに 聞え志こ楼 […]
2022-05-14 / 最終更新日時 : 2022-05-13 タオ 思慕の情 世の中の騒ぎは夢とも幻とも(3)建礼門院右京大夫集を書きながら 3.皆おろおろするばかりで 「まことのきはは、我も人も、かねていつとも知る人なかりしかば、ただいはむ かたなき夢とのみぞ、近くも遠くも、見聞く人みなまよはれし。」 選字は、「ま故と 能支盤ヽ我も人裳か年てい徒とも […]
2022-05-13 / 最終更新日時 : 2022-05-12 タオ 思慕の情 世の中の騒ぎは夢とも幻とも(2)建礼門院右京大夫集を書きながら 2.いっそ思い出すまいと 詞書:「よろづいかなりしとだに思ひわかれず、なかなか思ひも出でじとのみぞ、 今までもおぼゆる。見し人々の都別ると聞きし秋ざまのこと、とかくい ひても思ひても、心も言葉も及ばれず。」 […]
2022-05-12 / 最終更新日時 : 2022-05-12 タオ 思慕の情 世の中の騒ぎは夢とも幻とも(1)建礼門院右京大夫集を書きながら 1.寿永・元暦の頃 高倉院がお亡くなりになってからの世の中は、騒乱に巻き込まれていきます。 「寿永元暦などの頃の世のさわぎは、夢ともまぼろしとも、あはれともなにと も、すべてすべていふべきはにもなかりしかば」 選字は […]
2022-05-11 / 最終更新日時 : 2022-05-09 タオ 思慕の情 高倉院崩御の知らせを聞いて(5)建礼門院右京大夫集を書く 5.中宮の御心は 中宮の御心はいかばかりかとお察し申し上げる作者は 「中宮の御心のうち、おしはかりまゐらせて、いかばかりかとかなし。 かげならべ 照る日のひかり かくれつつひとりや月の かき曇るらむ」 歌の選字は「か希那 […]
2022-05-10 / 最終更新日時 : 2022-05-09 タオ 思慕の情 高倉院崩御の知らせを聞いて(4)建礼門院右京大夫集を書く 4.ある女房の歌 亡くなられた高倉院を思い、一首を詠みました。 「雲のうへに ゆくすゑとほく 見し月の ひかり消えぬと 聞くぞかなしき」 選字は、「雲のう遍耳遊久春衛と本具 美し月乃飛可梨きえ努と支 久 […]