2022-12-29 / 最終更新日時 : 2022-12-29 タオ 思慕の情 梅の香りが漂う夜にひとり(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.さしさわりができて 釈文:「さしあふことありてとどまりぬ。今宵にてあらまし と思ふ夜、荒れたる家の軒端より」 選字は、「沙志あ布こと阿利て登ヽま梨ぬ 今宵爾て阿らましと思ふ夜荒れ多る 家の軒端よ […]
2022-12-28 / 最終更新日時 : 2022-12-29 タオ 思慕の情 梅の香りが漂う夜にひとり(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.お会いしましょうと 釈文:「いまの内にさぶらはるるが、あはむとありしかば、 昔のこと知れる人もなつかしくて、その日を待つほ どに」 選字は、「いまの内爾佐ふら者るヽ 可あは無と阿里しか者昔乃こ登志 […]
2022-12-27 / 最終更新日時 : 2022-12-29 タオ 思慕の情 梅の香りが漂う夜にひとり(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.春の気配が 陰暦の正月を過ぎた頃には、そこはかとなく春の気配が漂ってきます。 釈文:「睦月のなかば過ぐる頃など、なにとなく春のけし き、うらうらと霞わたりたるに、高倉院の中納言の 典侍と聞こえし人」 選字 […]
2022-12-26 / 最終更新日時 : 2022-12-29 タオ 思慕の情 波の底に住んでいるという風説が(5)建礼門院右京大夫集から 5.近江に海は 釈文:「恋ひしのぶ 人にあふみの 海ならば 荒き波にも たちまじらまし」 選字は、「恋日し能ふ人爾あ希み農海奈 羅八あらき波耳も堂遅満志らまし」 歌意は、「この近江の海がその名のように 恋し […]
2022-12-25 / 最終更新日時 : 2022-12-25 タオ 思慕の情 波の底に住んでいるという風説が(4)建礼門院右京大夫集から 4.たとえどんなに住みにくい場所でも 釈文:「かかるわたりにあると思ひのほかに聞きたら ば、いかに住み憂きわたりなりとも、とどまり こそせめなどさへ案ぜられて」 選字は、「かヽ流わ多里にあると思ひのほ可 […]
2022-12-24 / 最終更新日時 : 2022-12-25 タオ 思慕の情 波の底に住んでいるという風説が(3)建礼門院右京大夫集から 3.荒涼とした浜辺に 釈文:「木草もなき浜辺に、たへがたく風は強きに、い かにぞ、波に入りし人の」 選字は、「木草も奈きはまへ爾多遍可多 久風八徒よきにい可爾曽波二入利に志 飛登の」 大意は、「木草もない […]
2022-12-23 / 最終更新日時 : 2022-12-24 タオ 思慕の情 波の底に住んでいるという風説が(2)建礼門院右京大夫集から 2.空は水平線と 釈文:「空はあなたの端にひとつにて、雲路に漕ぎ消ゆる小舟 のよそめに波風の荒く、なつかしからぬけしきにて」 選字は、「楚らはあ奈多能者堂に日とつ爾傳 雲路爾漕支き遊流小舟のよ所免爾 […]
2022-12-22 / 最終更新日時 : 2022-12-24 タオ 思慕の情 波の底に住んでいるという風説が(1)建礼門院右京大夫集から 1.湖水のおもては 資盛ら平家の一門は亡くなっておらず、どこかに住んでいるという風説がありました。 釈文:「海のおもては、深みどりくろぐろと、おそろしげに荒れ たるに、ほどなき見渡しのむかひに、うるはしき舟路に […]
2022-12-21 / 最終更新日時 : 2022-12-19 タオ 思慕の情 谷川は木の葉も氷に閉じ込めて(4)建礼門院右京大夫集より 4.今は凍っている波も春が来れば 釈文:「うらやまし 志賀の浦わの 氷とぢ かへらぬ波も またかへりなむ」 選字は、「う羅やまし志賀の浦わ農こほ里とち か倍らぬ波もま多可遍り那無」 歌意:「寄せてくる波がう […]
2022-12-20 / 最終更新日時 : 2022-12-19 タオ 思慕の情 谷川は木の葉も氷に閉じこめて(3)建礼門院右京大夫集より 3.入江の氷は しばらく滞在した宿を出て、京都へ向かう途中に釈文:「まだ夜をこめて都のうちへ出づる、道は志賀の浦なる に、入江に氷しつつ、よせくる波のかへらぬ心地して、 薄雪つもりて、見渡したれば白妙なり。」 […]