2022-03-15 / 最終更新日時 : 2022-03-15 タオ 思慕の情 湯治に来た友へ歌を贈る(2)建礼門院右京大夫集から 2.月の光が霜かと 「真柴ふく ねやの板間に もる月を 霜とやはらふ 秋のやまざと」 選字は、「真柴布久年やのい多まにもる月を し裳とや盤羅ふ秋の山佐と」 歌意は、茅葺の家で寝床の板の間に、洩れてくる月の光を霜と […]
2022-03-14 / 最終更新日時 : 2022-03-14 タオ 思慕の情 湯治に来た友へ歌を贈る(1)建礼門院右京大夫集から 1.中宮にお仕えしていた頃 かつて中宮にお仕えしていた時のお友達が湯治に山里へ来るというので歌を贈りました。 「宮にさぶらひし雅頼の中納言の女、輔どの問いひしが、物いひをかしく にくからぬさまにて、なにごとももうしか […]
2022-03-13 / 最終更新日時 : 2022-03-12 タオ 思慕の情 心が体からはなれて(2)建礼門院右京大夫集を書く 2.上の空で もう一首詠みます。「あくがるる 心は人に そひぬらむ 身の憂さのみぞ やるかたもなき」 選字は、「あ具駕流(る)心者人爾所ひぬら無身農 有佐の三曽やる可たも奈支」 鑑賞:現代の「あこがれる」の元にな […]
2022-03-12 / 最終更新日時 : 2022-03-12 タオ 思慕の情 心が体からはなれて(1)建礼門院右京大夫集を書く 1.夕暮れになると なんとなく、物思いにふけっていると思い出すのはあの人のことで、 「なにとなく、ねやのさ筵うちはらひつつ、思ふことのみあれば、 夕されば あらましごとの おもかげに 枕のちりを うちはらひつつ」 選字 […]
2022-03-11 / 最終更新日時 : 2022-03-10 タオ 思慕の情 枯野にぬれた荻は(5)建礼門院右京大夫集から 5.枯野の霜よ 釈文「霜さゆる 枯野の荻の つゆのいろ 秋のなごりを ともにしのぶや」 選字は、「志も佐ゆる枯野の荻農つ遊乃意路 秋の難こ利と毛にし乃ふや」 歌意は、冷えて霜が降りた枯野の荻に置かれた露の色よ […]
2022-03-10 / 最終更新日時 : 2022-03-10 タオ 思慕の情 枯野にぬれた荻は(4)建礼門院右京大夫集から 4.芽のふっくらとした若葉が 時雨に濡れた枯野の荻は、色を加えつややかで、芽のふくらんだ若葉の緑青色がところどころに見えます。 「冬になりて、枯野の荻に、時雨はしたなくすぎて、ぬれいろのすさまじきに、 春よりさきに、 […]
2022-03-09 / 最終更新日時 : 2022-03-07 タオ 思慕の情 枯野にぬれた荻は(3)建礼門院右京大夫集から 3.月の夜もあの人を 月の夜、いつものようにあの人のことを思い出して歌を詠む作者です。 釈文:「月の夜、れいの思ひ出でずもなくて、 おもかげを 心にこめて ながむれば しのびがたくも すめる月かな」 歌の選 […]
2022-03-08 / 最終更新日時 : 2022-03-07 タオ 思慕の情 枯野にぬれた荻は(2)建礼門院右京大夫集から 2.うらみの初風 釈文:「前なる垣ほに、葛はひかかり、小笹うちなびくに、 山里は 玉まく葛の うら見えて 小笹がはらに 秋のはつかぜ」 歌の選字は、「山里は玉ま具葛のう羅みえて こ佐ヽ可盤らに秋 […]
2022-03-07 / 最終更新日時 : 2022-03-07 タオ 思慕の情 枯野にぬれた荻は(1)建礼門院右京大夫集から 1.資盛の枯れた花 枯れた花を見て、訪れなくなった資盛を思い出していた作者ですが、この花は実は十日ばかり前に資盛が持ってきて簾にさして帰ったものでした。 釈文:「この花は、十日余りがほどに見えしに、折りて持たりし枝を、す […]
2022-03-06 / 最終更新日時 : 2022-03-06 タオ 思慕の情 七夕の空を眺めて(5)建礼門院右京大夫集を書いて 5.枯れた花に 「枯れたる花のありしに、ふと、訪はれぬは いくかぞとだに かぞへぬに花の姿ぞ 知らせがほなる」 選字は、「訪者れぬ八意久家曽と多耳か所遍ぬ二 者那農春可た處し羅せ可ほ奈る」 歌意は、訪ねてこない […]