鳳が翼を広げるとき（2）荘子を書く

2.九万里も上って

　「故九万里
　　則風斯在下矣」

読み下し文は「故に九万里にして風すなわち下に在り」
意味は、そこで九万里も上ってようやく十分な風が集まるのです。

鳳が翼を広げようとするには、大きな空間が必要でそのために九万里も上空を上らなければなりません。そうしないと空を飛ぶことも、下界を見ることもできないからです。

とても大きな話が展開し、外の空を眺める時にも雄大な気分になります。自らも鳳となり大空を飛翔したらそのような気持ちでしょうか。

　参考文献：荘子　金谷治訳注　岩波書店