2021-10-11 / 最終更新日時 : 2021-10-08 タオ 思慕の情 安徳天皇のお誕生など(1)建礼門院右京大夫を書きつつ 1.宮のお産など 中宮徳子が二十四歳の治承二年(1178)十一月十二日に言仁親王(安徳天皇)をご出産になります。哀切とともに語られる安徳天皇の短い歴史が始まり、遠くから耳にする作者の姿があります。 「宮の御産など、めで […]
2021-10-10 / 最終更新日時 : 2021-10-07 タオ 思慕の情 宮仕へがなつかしく(5)建礼門院右京大夫集を書いて 5.遠いときの彼方へ 恋しく思い出すのは、宮中での琴や笛の演奏です。作者は、琴の名手であったと言われていたのでことのほか、思いが募るのでしょう。 「をりをりの その笛竹の おとたえて すさびしことの 行方しられず」 […]
2021-10-09 / 最終更新日時 : 2021-10-07 タオ 思慕の情 宮仕へがなつかしく(4)建礼門院右京大夫集を書いて 4.思い出の管弦あそび 宮中での琴を奏したことなどに想いを巡らせます。 「宮にて、つねに近くさぶらふ人の笛にあはせなど遊びしこと、いみじう恋し。」 選字は、「宮爾弖徒年二ち可佐ふら 布人のふえにあ者せなと遊ひし […]
2021-10-08 / 最終更新日時 : 2021-10-07 タオ 思慕の情 宮仕へがなつかしく(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.琴にはちりがつもり 何かにつけて、楽しかった宮中でのでき事などを思い出してしまいます。 「その頃、塵積もりたる琴を、『弾かで多くの月日経にけり』と見るもあはれにて」 選字は、「所のこ路遅利徒もりたる琴をひ可て […]
2021-10-07 / 最終更新日時 : 2021-10-06 タオ 思慕の情 宮仕へがなつかしく(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.中宮さまはうるわしく 中宮さまの面影が目に浮か美、懐かしさで胸がいっぱいになっていく作者は、 「『あさましく、かくてもへにけり』とかきくらし恋しく思ひまゐらせて、 恋わぶる 心をやみに くらさせて 秋の […]
2021-10-06 / 最終更新日時 : 2021-10-06 タオ 思慕の情 宮仕へがなつかしく(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.心ならずも 作者の右京大夫は、自分の気持ちからではなく宮仕えを退くことになったのですが、そのわけには様々な説があります。一説には、資盛との恋が人の葉に上り居ずらくなったとか、また母の夕霧の看病のためであった、などと […]
2021-10-05 / 最終更新日時 : 2021-10-04 タオ 思慕の情 わずかな移り香も(5)建礼門院右京大夫集を書く 5.恋の形見に かつて、木枕という木製の枕の上に籾殻などを入れた布製の小枕をのせ、それをおおう紙を敷いていました。その紙が涙で色褪せてしまったので、 「うつり香も おつる涙に すすがれて かたみにすべき 色だにもな […]
2021-10-04 / 最終更新日時 : 2021-10-04 タオ 思慕の情 わずかな移り香も(4)建礼門院右京大夫集を書く 4.はなだの薄様の枕が 夜遅く目が覚めて、あれやこれやと考えていると、ふと涙がこぼれてしまったのです。朝になって枕元を見やると、 「つとめて見れば、縹の薄様の枕の、ことのほかにかへりたれば」 選字は、「徒とめ弖 […]
2021-10-03 / 最終更新日時 : 2021-10-03 タオ 思慕の情 わずかな移り香も(3)建礼門院右京大夫集を書く 3.知らないうちに涙が 人知れず、ほおをつたう涙に自分でもハッとするといった経験はないでしょうか。六行目から 「いと久しくおとづれざりし頃、夜深く寝覚めて、とかく物を思ふに、おぼえず涙やこぼれにけむ、」 選字は、「い登久 […]
2021-10-02 / 最終更新日時 : 2021-10-02 タオ 思慕の情 わずかな移り香も(2)建礼門院右京大夫集を書く 2.明るくなっていく月影も 作者が月にかかる雲を見て晴れるのかしら、と上を見上げながら詠んだ歌が 「見るままに 雲ははれゆく 月かげも 心にかかる 人ゆゑになほ」 選字を、「見流まヽ爾久裳はヽ連ゆ具月か介毛 こ […]