夏せみと彭祖の寿命(5)荘子を草書で書く

5.彭祖は長寿として有名だが

荘子

 「衆人匹之、不亦悲乎
  湯之問棘也、是巳


読み下し文は、「衆人これに匹ぶ、亦た悲しからずや。湯の棘に問えることも、是れのみ。
「湯の棘に問える」は、湯は殷の建国の聖王。棘はその賢臣下、夏棘のこと。

世の中の人々は、長寿と言えば彭祖を例に出すのは、悲しいことではないか。殷の湯王が賢臣の夏棘に尋ねたことも、これに他ならない、の意です。

八千歳も生きる大椿からすれば、八百歳を生きたという彭祖が長寿者というのはどういうことか、と述べています。

 参考文献:荘子 金谷治訳注 岩波書店