天の蒼蒼たる(3)荘子を書く

3.空の青は

荘子

それでは、空の青はどこから来ているのでしょうか。

 「天之蒼蒼其正色邪」

読み下し文は、「天の蒼蒼たるは其れ正色なるか。」
「この青々とした大空の色はいったい本来の色なのだろうか。」と疑問を投げかけます。
晴れた日にはどこまでも続くように見える青い空の色は、本物だろうか。

幼い頃に問いかけたことは、学びによって解決したかに思えます。今、我々が見ている空が何かと聞かれれば、その現象を答えるに過ぎません。

わかったつもりでいても、なお天は語りかける。これは本当の姿であるのか、と。
 参考文献:荘子 金谷治訳注 岩波書店