船の泊りの花他(2)建礼門院右京大夫集から

2.とも船も・・

建礼門院右京大夫集  祥香書

同じ題で詠んでいます。
  「とも船もこぎはなれゆく こゑすなり
   霞ふきとけ余呉の浦風」

選字は、「とも船毛こきはな連(ゆ脱字)久故ゑ
     す那り可須み布支登介よ
     許のう羅か世」

意味は、「共に港を離れた船は、霞が深く遠ざかっていく櫓の音がする。
早くこの霞を払っておくれ、余呉の浦風よ。」

 参考文献:建礼門院右京大夫集 新潮社