2021-05-13 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(3)酒徳頌を臨書する 3.賛否の議論の行方は この部分は、董其昌においては抜けていた箇所です。付け加えて書いています。「乃奮袂攘襟、怒目切齒」読み下し文は、「乃ち袂を奮い襟を攘い、目を怒らし歯を切し」 「奮袂攘襟」:袂を振るい襟を払う。 […]
2021-05-12 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(2)酒徳頌を臨書する 2.先生の良し悪しは 三行目「聞吾風聲、議其所以」読み下し文は、「吾が風聲を聞きて、その所以を議す。」 「風聲」:風格と評判。「議其所以」:その良し悪しを議論する。 現代語訳は、我が大人先生の風格と評判を聞いて、その良し […]
2021-05-11 / 最終更新日時 : 2021-05-10 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 大人先生の評判を聞いて(1)酒徳頌を臨書する 1.貴介公子がやってきた 「有貴介公子 縉紳處士」読み下し文は、「貴介公子、縉紳處士というもの有り。」 「貴介公子」:身分の高い家柄の若者。この場合、架空の人物。「縉紳處士」:しんしんしょしと読み、高貴有徳の人。やはり架 […]
2021-05-10 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(5)董其昌の書 5.董其昌の味わい 董其昌の書で伸びやかなところが、「幕」、「席」の縦画に見られます。「幕」ではそのまま筆先を出して終わり、「席」では終筆を止めています。 また、「地」において終筆とその前で、線の角度が異なり抑制が効いた […]
2021-05-09 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(4)董其昌の書 4.董其昌の書風 董其昌は明末の大家というだけでなく、書道史上に重要な地位を占める書家であるといわれています。趙孟頫ー文徴明の古法を追求する精神が、形骸化してきたことを憂い、董は鍾繇・王羲之の再評価を試みました。 董によ […]
2021-05-08 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(3)董其昌の書 3.酒以外のことなど目に入らぬ 五行目「唯酒是務、焉知其餘」読み下し文は「唯だ酒のみをこれ務む、焉くんぞその餘を知らんや。」 「唯酒是務」:ただ酒のことだけに精を出す。「焉知」:どうして知ろうか、いや知らない。*① 現代 […]
2021-05-07 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(2)董其昌の書 2.酒杯を手に取り 三行目「止則操卮執觚、動則挈榼提壺」読み下し文は、「止まれば即ち卮を操り觚を執り、動けば即ち榼を挈げ壺を提げ」 「挈榼提壺」:酒だるや酒壺をぶら下げる。「挈」「提」は共に引っ提げる。「榼」は酒器、酒 […]
2021-05-06 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(1)董其昌の書 1.大空をおおいとして 一行目二字目「廬」は誤りで前の文につながっていました。 「幕天席地、縦意所如」読み下し文は、「天を幕とし地を席とし、意の如く所を縦(ほしいまま)にす。」 幕天:大空を屋根とする。席地:大地を敷き物 […]
2021-05-05 / 最終更新日時 : 2021-04-30 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 董其昌の書(5)酒徳頌を味わう 5.善行無轍跡 『老子』第二十七に「善行無轍迹、善言無瑕謫」とあります。「善く行くものは轍迹無し。善く言うものは瑕謫無し。」 現代語訳は、すぐれた旅行者は、(車の)わだちや(足)跡を残さない。すぐれた弁論者は、(硬玉の細 […]
2021-05-04 / 最終更新日時 : 2021-04-30 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 董其昌の書(4)酒徳頌を味わう 4.全世界が庭 「日月為扃牖、八荒為庭衢。行無轍跡、居無室盧」 読み下し文は、「日月を扃牖(けいゆう)と為し、八荒を庭衢と為す。行くに轍跡無く、居るに室盧無し。」 扃牖:かんぬきと窓、門と窓。八荒:八方の果て。転じて全世 […]