胡蝶の夢(3)荘子を書く

3.荘周と蝶

荘子 祥香書

荘周が蝶なのか、蝶が荘周なのかと問うています。
周與胡蝶則必有分牟 此之謂
 物化


読み下し文は、周と胡蝶とは、即ち必ず分あらん。此れをこれ物化と謂う。
意味は、荘周と蝶とは、きっと区別があるだろう。こうした移行を物化という。

「物化」とは、万物の変化はこうしたもので、因果の関係は成立せず、荘しゅうと胡蝶との間には分別の相違はあっても絶対的な変化というものではない。荘周が胡蝶であり、胡蝶が荘周だという境地である。*①

万物斉同について、もう少しみていきましょう。
 *出典:①荘子 金谷治校注 岩波書店