2022-03-09 / 最終更新日時 : 2022-03-07 タオ 思慕の情 枯野にぬれた荻は(3)建礼門院右京大夫集から 3.月の夜もあの人を 月の夜、いつものようにあの人のことを思い出して歌を詠む作者です。 釈文:「月の夜、れいの思ひ出でずもなくて、 おもかげを 心にこめて ながむれば しのびがたくも すめる月かな」 歌の選 […]
2022-03-08 / 最終更新日時 : 2022-03-07 タオ 思慕の情 枯野にぬれた荻は(2)建礼門院右京大夫集から 2.うらみの初風 釈文:「前なる垣ほに、葛はひかかり、小笹うちなびくに、 山里は 玉まく葛の うら見えて 小笹がはらに 秋のはつかぜ」 歌の選字は、「山里は玉ま具葛のう羅みえて こ佐ヽ可盤らに秋 […]
2022-03-07 / 最終更新日時 : 2022-03-07 タオ 思慕の情 枯野にぬれた荻は(1)建礼門院右京大夫集から 1.資盛の枯れた花 枯れた花を見て、訪れなくなった資盛を思い出していた作者ですが、この花は実は十日ばかり前に資盛が持ってきて簾にさして帰ったものでした。 釈文:「この花は、十日余りがほどに見えしに、折りて持たりし枝を、す […]
2022-03-06 / 最終更新日時 : 2022-03-06 タオ 思慕の情 七夕の空を眺めて(5)建礼門院右京大夫集を書いて 5.枯れた花に 「枯れたる花のありしに、ふと、訪はれぬは いくかぞとだに かぞへぬに花の姿ぞ 知らせがほなる」 選字は、「訪者れぬ八意久家曽と多耳か所遍ぬ二 者那農春可た處し羅せ可ほ奈る」 歌意は、訪ねてこない […]
2022-03-05 / 最終更新日時 : 2022-03-05 タオ 思慕の情 七夕の空を眺めて(4)建礼門院右京大夫集を書いて 4.どっちつかずの我が身は 隆信の真意を確かめようと、転居を決意するが、心中には資盛に思いが残る作者は、どっちつかずの気持ちで、兄の近くへ引っ越すことにしました。 「西山なる所に住みし頃、身のいとまなさにことづけてや、 […]
2022-03-04 / 最終更新日時 : 2022-03-04 タオ 思慕の情 七夕の空を眺めて(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.沈んだ心で星合の空を 物思いに沈み、秋にめいてきた頃に風の音が、作者の身にいっそうわびしさを感じさせます。 「風の音はさらぬだに身にしむに、たとへむかたなくながめられて、星合の空見 るも、物のみあはれなり。 つく […]
2022-03-03 / 最終更新日時 : 2022-03-03 タオ 思慕の情 七夕の空を眺めて(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.身の振り方も定まらず 通盛と小宰相の契りの深さは、他に例がないほどとありますが、確かに『平家物語にみられます。 身籠もっていた小宰相の早まった行いを止めようと、亡き人の菩提を弔うよう、乳母が諭しても小宰相の意思は固 […]
2022-03-02 / 最終更新日時 : 2022-03-03 タオ 思慕の情 七夕の空を眺めて(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.小宰相の最期を思って 平家物語にも登場する小宰相は、都落ちの平家一門と共に船で屋島に逃れる途中に、夫の通盛が戦死したと聞かされて世をはかなみ、浄土での再会を願って身を投げました。 その小宰相をひたすらに思っていた、 […]
2022-02-15 / 最終更新日時 : 2022-02-12 タオ 思慕の情 かつての小宰相を偲ぶ(5)建礼門院右京大夫集から 5.どうして人の手折った紅葉に 返し歌が詠まれます。 「なにかげに 人の折りける もみぢ葉を こころうつして 思ひそめけむ」 選字は、「那爾か希二人の折利遣流毛みち葉を こヽ楼うつし帝於も日曽免け無」 歌意は、 […]
2022-02-14 / 最終更新日時 : 2022-02-12 タオ 思慕の情 かつての小宰相を偲ぶ(4)建礼門院右京大夫集から 4.さぞ、お嘆きでしょう 「さこそげに 君なげくらめ 心そめし 山のもみぢを 人に折られて」 選字は、「散こ曽遣耳君那希久羅免こヽろ 楚めし山のもみ遅越人爾折られて」 鑑賞:「山のもみぢ」は小宰相のこと。 「 […]