2022-08-22 / 最終更新日時 : 2022-08-21 タオ 思慕の情 あの人のことを全て忘れたいけれど(3)建礼門院右京大夫集を書きながら 3.先例のない別れに 釈文:「ためしなき かかる別れに なほとまる 面影ばかり 身にそふぞ憂き」 選字は、「堂免し奈支駕ヽ流わ可連二奈 ほと万類面可希者可里み爾楚ふ 所うき」 ここでは、「面影」を […]
2022-08-21 / 最終更新日時 : 2022-08-21 タオ 思慕の情 あの人のことを全て忘れたいけれど(2)建礼門院右京大夫集を書きながら 2.あの人の思い出が染み付いて 釈文「ただとかく、さすが思ひなれにしことのみ忘れがたさ、いかでいかで今は 忘れむとのみ思へど、かなはぬ、かなしくて、」 選字は、「多ヽ度可久沙春 可於も日な連二しこと能身わすれ […]
2022-08-20 / 最終更新日時 : 2022-08-21 タオ 思慕の情 あの人のことを全て忘れたいけれど(1)建礼門院右京大夫集を書きながら 1.自然な別れではなく かなしいとすら言葉にできないほどのつらい体験をした作者は、忘れたいと思うけれど、 「昔も今も、ただのどかなる限りある別れこそあれ、かく憂きことはいつかは ありけるとのみ思ふもさることにて」 選 […]
2022-08-19 / 最終更新日時 : 2022-08-14 タオ 思慕の情 資盛亡き後、悲嘆に暮れながらも(5)建礼門院右京大夫集を書いて 5.同じゆかりの夢見る人は 「おなじゆかりの夢見る人は、知るも知らぬもさすが多くこそなれど、さしあたりて ためしなくのもおぼゆ。」 選字は、「於奈しゆ可里の夢見る人者志る もし羅ぬもさ須可多久こ處なれとさ […]
2022-08-18 / 最終更新日時 : 2022-08-14 タオ 思慕の情 資盛亡き後、悲嘆に暮れながらも(4)建礼門院右京大夫集を書いて 4.私の身にだけ起こったことでは 「物をとかく思ひつづくるままに、かなしさもなほまさる心ちす。はかなくあはれなり ける契りのほども、我が身ひとつのことにはあらず。」 選字は、「物をとか久思 ひ徒ヽ具るまヽに可那し […]
2022-08-17 / 最終更新日時 : 2022-08-14 タオ 思慕の情 資盛亡き後、悲嘆に暮れながらも(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.それでも現に生きている私は 悲しみに暮れながらも、少しずつ現実に目を向け始める作者は、 「さても、げにながらふる世のならひ心憂く、明けぬくれぬとしつつ、さすがに 現し心もまじり、」 選字は、「さ傳毛希爾ならふ流世の […]
2022-08-16 / 最終更新日時 : 2022-08-14 タオ 思慕の情 資盛亡き後、悲嘆に暮れながらも(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.月並みの言葉では お気の毒でしたね、とありふれた言葉に思われた人へ詠んだ歌が、「かなしとも またあはれとも 世のつねに いふべきことに あらばこそあらめ」 選字は、「か那しと裳ま多阿者連とも夜の 徒年二い布遍 […]
2022-08-15 / 最終更新日時 : 2022-08-14 タオ 思慕の情 資盛亡き後、悲嘆に暮れながらも(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.通り一遍の言葉では しばらくして、作者の元へお悔やみの言葉が寄せられましたが、 「ほどへて、人のもとより、『さてもこのあはれ、いかばかりか』と いひたれば、なべてのことのやうにおぼえて」 選字は、「ほと遍て人農もとよ […]
2022-08-09 / 最終更新日時 : 2022-08-09 タオ 和歌を味わう 斎藤茂吉の和歌を書く(3)「赤光」から 3.赤光の作風は 「赤光」の中でこの歌はどのような位置づけなのでしょうか。岩波文庫の解説によれば、「大正元年、二年と『赤光』の歌境はいよいよ鮮明に強烈に多方面に展開するが、その感覚的なものも 情緒的なものも、すべて真実の […]
2022-08-08 / 最終更新日時 : 2022-08-08 タオ 和歌を味わう 斎藤茂吉の和歌を書く(2)「赤光」から 2.「赤光」とは 「赤光」とは、斎藤茂吉の第一歌集で、明治三十八年(1905)茂吉が24歳で作歌を始めた時から、大正二年(1913)32歳までを収めています。 茂吉は山形県に生まれましたが、少年期に医師斎藤紀一の養子とな […]