2023-10-08 / 最終更新日時 : 2023-10-08 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(5)建礼門院右京大夫集より 5.庭の草葉も 釈文:「露消えし 庭の草葉は うらがれて しげきなげきを 思ひこそやれ」 選字は「露き盈し庭農久佐者ヽう羅可 連傳志希支難介きを思日故曽やれ」 鑑賞:「うらがれ」草木の梢や葉が枯れる意味。「しげき」は「繁 […]
2023-10-07 / 最終更新日時 : 2023-10-06 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(4)建礼門院右京大夫集より 4.露に濡れ 釈文:「露けさの なげくすがたに まよふわむ 花のうへまで思ひこそやれ」 選字は「露希さ能奈介久須可多爾ま夜不ら无 者那農う遍ま弖思ひこ所やれ」 現代語にすると「露にしっとりと濡れ、下を向いている花の姿に、 […]
2023-10-06 / 最終更新日時 : 2023-10-06 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長を贈答歌を(3)建礼門院右京大夫集より 3.暗い夜の 釈文:「暗き雨の まどうつ音に ねざめして 人の思ひを 思ひこそやれ」 選字は「暗き雨農ま登う徒おと二年佐免 して人の思ひを於も日こ所や連」 鑑賞:平安時代も終わり頃になってくると、漢字とかなの混じった書き […]
2023-10-05 / 最終更新日時 : 2023-10-05 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(2)建礼門院右京大夫集より 2.空もしぐれて 釈文:「空のけしきもうちしぐれて、さまざまのあはれも、ことにしのびがたければ、色なる人の袖のうへも推しはかられて」 選字は「空農希志支毛う遅事供連て 佐まさ万能あ者れ裳こ登二しの 飛可多け連者色なる人農 […]
2023-10-04 / 最終更新日時 : 2023-10-02 タオ 思慕の情 父君を亡くされた平親長と贈答歌を(1)建礼門院右京大夫集より 1.父君親宗殿を亡くされて 釈文:「親宗の中納言うせてのち、背も近く見し人にてあはれなれば、親長のもとへ、九月の尽くる頃申しやる。」 選字は「親宗の中納言うせ弖農地昔も近九 見し人爾て阿者れ奈連八親長乃 も登へ九月能つ久 […]
2023-09-18 / 最終更新日時 : 2023-09-18 タオ 思慕の情 隆房の中納言へ心置きなく歌を(6)建礼門院右京大夫集を書いて 6.豊のあかりに 釈文:「かきこもる 闇もよそにぞ なりぬべき 豊のあかりにほのめかされて」 選字は「賀支こ裳流や三もよ楚爾曽那里ぬへ支 登よの阿閑利爾ほの免可さ連弖」 鑑賞:「豊の明り」は奈良時代以降、新嘗祭・大嘗祭の […]
2023-09-17 / 最終更新日時 : 2023-09-17 タオ 思慕の情 隆房の中納言へ心置きなく歌を(5)建礼門院右京大夫集を書いて 5.心の闇を 釈文:「まよふらむ 心の闇を 思ふかな 豊のあかりのさやかなるころ」 選字は「満よ布ら無こヽ路農闇を於もふ可奈 豊乃あ賀りの沙や可那るころ」 鑑賞:「心の闇」は「豊のあかり」の縁から、ここでは親を思う子の気 […]
2023-09-16 / 最終更新日時 : 2023-09-17 タオ 思慕の情 隆房の中納言へ心置きなく歌を(4)建礼門院右京大夫集を書いて 4.父君を亡くされて 釈文:「大宮の入道内大臣うせられたりし頃、公経の中納言かき籠りて、五節などにもまゐられざりしに白薄様の、いろいろの櫛を書きたるに書きて、人のつかはししにかはりて」 選字は「大宮の入道内大臣雨勢られ堂 […]
2023-09-15 / 最終更新日時 : 2023-09-15 タオ 思慕の情 隆房の中納言へ心置きなく歌を(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.今日がその日と知らずに 釈文:「かけながら うきねにつけて 思ひやれ あやめも知らず くらす心を」 選字は「可稀奈から有記年耳つ介傳思ひ や連阿や免もし羅寸久ら須心を」 鑑賞:「あやめも知らず」は「菖蒲」と「文目」を […]
2023-09-14 / 最終更新日時 : 2023-09-15 タオ 思慕の情 隆房の中納言へ心置きなく歌を(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.陰ながらあなたのお嘆きを 釈文:「つきもせぬ うきねは袖に かけながらよその涙を 思ひやるかな」 選字は「徒支裳せぬう記年八袖耳可介那可ら よ楚農涙を思飛やる可奈」 鑑賞:作者の歌には懸詞や縁語といった技巧の入った歌 […]