本意でない宮仕へ「巌の中」(4)和泉式部日記から

4.里に近く住み
釈文:「近くて親はらからの御ありさまも見きこえ、またむかしのやうにも見ゆる人の上を見さだめん、と思ひ立ちにたれば」

選字は「遅か具傳お屋者羅可らの御あ里散まも見支 こ盈ま多む可し乃やう二裳み遊る人の 上越見さ多め無と思比多ち耳堂れ者」

鑑賞:「近くて」里に近く住んで。「むかしのやうにも見ゆる人の上を見さだめん」昔の人(かつての夫橘道貞か)の形見と思われる娘(小式部内侍か)の将来も見とどけよう。

「思ひ立ちにたれば」という気持ちになってしまった。

参考文献:和泉式部日記 清水文雄校注 岩波文庫