雨ふりて、つれづれなる日に(5)和泉式部日記から

5.それほど私のことを

釈文:「しのぶらんものとも知らでおのがただ 身を知る雨と思ひけるかな」

選字は「し能布羅無もの登毛知らて於農可 多た三越し流あ免と思比介類可奈」

鑑賞:在原業平『古今集』恋四『伊勢物語』百七段「数々に思ひ思はず問ひ難み身を知る雨はふりぞまされる」を引用している。

歌意は「それほど私のことを思ってくださっているとは思ってもおりませんでした。この雨は、ただ私自身の悲しい運命を象徴するものだとばかり考えておりました。」

参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社