遠いところへ旅に出ようと(7)建礼門院右京大夫集を書いて
7.逢坂の関
釈文:「関ひとつこそ越えぬるは、いくほどならじを、梢にひ
びく嵐のおとも、都よりはことのほかに厳しきに」
選字は、「関ひと徒こ曽越えぬる者い久ほと奈羅志を
梢爾飛ヽ九嵐の音よ利者ことのほ可二盤
希(ひ)志支に」
大意は、「関を一つだけ越えたのだから、たいした距離ではない
だろうが、梢に響く音も都より思いのほか激しいの
で」
参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社