2021-05-09 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(4)董其昌の書 4.董其昌の書風 董其昌は明末の大家というだけでなく、書道史上に重要な地位を占める書家であるといわれています。趙孟頫ー文徴明の古法を追求する精神が、形骸化してきたことを憂い、董は鍾繇・王羲之の再評価を試みました。 董によ […]
2021-05-08 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(3)董其昌の書 3.酒以外のことなど目に入らぬ 五行目「唯酒是務、焉知其餘」読み下し文は「唯だ酒のみをこれ務む、焉くんぞその餘を知らんや。」 「唯酒是務」:ただ酒のことだけに精を出す。「焉知」:どうして知ろうか、いや知らない。*① 現代 […]
2021-05-07 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(2)董其昌の書 2.酒杯を手に取り 三行目「止則操卮執觚、動則挈榼提壺」読み下し文は、「止まれば即ち卮を操り觚を執り、動けば即ち榼を挈げ壺を提げ」 「挈榼提壺」:酒だるや酒壺をぶら下げる。「挈」「提」は共に引っ提げる。「榼」は酒器、酒 […]
2021-05-06 / 最終更新日時 : 2021-05-05 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 酒の功徳をほめたたえる(1)董其昌の書 1.大空をおおいとして 一行目二字目「廬」は誤りで前の文につながっていました。 「幕天席地、縦意所如」読み下し文は、「天を幕とし地を席とし、意の如く所を縦(ほしいまま)にす。」 幕天:大空を屋根とする。席地:大地を敷き物 […]
2021-05-05 / 最終更新日時 : 2021-04-30 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 董其昌の書(5)酒徳頌を味わう 5.善行無轍跡 『老子』第二十七に「善行無轍迹、善言無瑕謫」とあります。「善く行くものは轍迹無し。善く言うものは瑕謫無し。」 現代語訳は、すぐれた旅行者は、(車の)わだちや(足)跡を残さない。すぐれた弁論者は、(硬玉の細 […]
2021-05-04 / 最終更新日時 : 2021-04-30 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 董其昌の書(4)酒徳頌を味わう 4.全世界が庭 「日月為扃牖、八荒為庭衢。行無轍跡、居無室盧」 読み下し文は、「日月を扃牖(けいゆう)と為し、八荒を庭衢と為す。行くに轍跡無く、居るに室盧無し。」 扃牖:かんぬきと窓、門と窓。八荒:八方の果て。転じて全世 […]
2021-05-03 / 最終更新日時 : 2021-04-30 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 董其昌の書(3)酒徳頌を味わう 3.大人先生とは それでは読み進めていきましょう。「有大人先生。以天地為一朝、萬期為須臾」読み下し文「大人先生というもの有り。天地を以て一朝と為し、萬期を須臾と為し、」 大人とは、宇宙の大道を体得した人。作者劉玲を仮託し […]
2021-05-02 / 最終更新日時 : 2021-04-30 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 董其昌の書(2)酒徳頌を味わう 2.酒徳頌とは 「酒徳頌」とは、酒の功徳をほめたたえるの意味です。漢詩の作者は、劉玲、西晋時代沛国(安徽省宿県)の人。字は、伯倫、思いのままに行動し、宇宙は狭く万物は斉しいと考えていた。 言葉少なく、人と妄りに交際しなか […]
2021-05-01 / 最終更新日時 : 2021-04-30 タオ とらわれのない境地に遊ぶ 董其昌の書(1)酒徳頌を味わう 1.董其昌の魅力 とらわれのない書として、あげたいのが董其昌です。董其昌(1555〜1636)は、字を玄宰、思白と号し、現在の上海松江の人。萬歴十七年(1589)の進士で、官は南京礼部尚書に至りました。詩書画ともによくし […]
2021-04-30 / 最終更新日時 : 2021-04-25 タオ 体にラクな揮毫フォーム 気持ちを軽く(5)リラックスして書く 5.心楽しく王羲之の書法には感情が込められていて、孫過庭『書譜』によると、「その表現に書の本質があり、豊かな感情表現は、音楽や文学にもまさる芸術表現である。 また、運筆の方法は、自分の工夫から徐々にできてくるものであるが […]