2024-05-16 / 最終更新日時 : 2024-05-16 タオ 琴線にふれる 初夏に薔薇ひらき、酒初めて熟す(3)和漢朗詠集より 3.卯の花の垣根は 釈文:「わがやどのかきねや春をへだつらん 夏きにけりとみゆる卯の花」 選字は「わ可やとの可支ねや者るをへた徒ら无 なつ支に介りとみゆるうの者那」順 鑑賞:『拾遺集』『拾遺抄』夏に「屏風にしたがふ」とし […]
2024-05-15 / 最終更新日時 : 2024-05-15 タオ 琴線にふれる 初夏に薔薇ひらき、酒初めて熟す(2)和漢朗詠集より 2.石に苔が薄く 釈文:「苔生石面軽衣短、荷出池心小蓋疎」書き下し文は「苔石面に生ひて軽衣短し 荷池(はちす)人より出でて小蓋疎かなり」 鑑賞:「池心」池の中心。池の底ではない。 現代語にすると「石の面に苔が薄く生えてい […]
2024-05-14 / 最終更新日時 : 2024-05-15 タオ 琴線にふれる 初夏に薔薇ひらき、酒初めて熟す(1)和漢朗詠集から 1.昨年の冬から醸した 釈文:首夏「甕頭竹葉経春熟 階底薔薇入夏開」書き下し文は首夏「甕の頭の竹葉は春を経て熟す 階の底の薔薇は夏に入って開く」 鑑賞:首夏は初夏のこと。『白氏文集』「薔薇正に開く、春酒初めて熟す」詩。昔 […]
2024-05-13 / 最終更新日時 : 2024-05-13 タオ 琴線にふれる 初夏の暁、更衣の日に(3)和漢朗詠集より 3.せっかく桜色に染めたのに 釈文:「花の色にそめしたもとの惜しければ 衣かへうき今日にもあるかな」 選字は「者那のいろ爾所めしたもとのを志介 連盤ころも可へう支今日爾もある可奈」 鑑賞:『拾遺集』夏に「冷泉院の東宮にお […]
2024-05-12 / 最終更新日時 : 2024-05-13 タオ 琴線にふれる 初夏の暁、更衣の日に(2)和漢朗詠集より 2.すずしの夏衣がえ 釈文:「生衣欲待家人著 宿醸當招邑老酣」讃州作 管書き下し文は「生衣(すずしのきぬ)は家人を待ちて著むと欲す 宿醸はまさに邑老を招いて酣(たけなわ)なるべし」 鑑賞:「生衣」生絹の衣。「宿醸」秋から […]
2024-05-11 / 最終更新日時 : 2024-05-11 タオ 琴線にふれる 初夏の暁、更衣の日に(1)和漢朗詠集より 1.壁へ背を向けた燈には 立夏が過ぎ、暦の上ばかりでなく初夏の訪れを感じる季節に釈文:「背壁残燈経宿焔開箱衣帯年香」白 書き下し文は「壁に背ける燈は箱を経たる焔を残せり 箱を開ける衣は年を隔てたる香を帯びたり」 鑑賞:「 […]
2024-05-10 / 最終更新日時 : 2024-05-10 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(14)和漢朗詠集を書く 14.もし、うぐいすの声が 釈文:「鶯の声なかりせば雪きえぬ 山ざといかで春をしらまし」中務 書き下し文は「うぐひすのこゑなかりせばゆきヽえぬ やまざといかではるをしらまし」 現代語にすると「もし、春の訪れを告げるうぐい […]
2024-05-09 / 最終更新日時 : 2024-05-09 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(13)和漢朗詠集を書く 13.あさみどり色に澄んだ空に 釈文:「あさみどり春たつ空に 鶯のはつこゑまたぬ人はあらじな」 麗景殿女御 書き下し文は「あさみとり者るたつそらにうくひ春能 者つこゑまたぬひとはあらし那」 鑑賞:『続後撰集』春上「麗景殿 […]
2024-05-08 / 最終更新日時 : 2024-05-08 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(12)和漢朗詠集を書く 12.新年の早朝に 釈文:「あらたまの年たちかへるあしたより またるヽものは鶯のこゑ」素性 選字は「あら多まのとしたち可へるあしたよ利またるヽものはうぐひ春のこゑ」 鑑賞:『拾遺集』春に「延喜御時月次屏風に 素性法師」と […]
2024-05-07 / 最終更新日時 : 2024-05-07 タオ 琴線にふれる うぐいすの声にいざなわれて(11)和漢朗詠集を書く 11.西楼に月が 釈文:「西楼月落花間曲 中殿燈残竹裏音」書き下し文は「西楼に月落ちて花の間の曲 中殿に燈残って竹の裏の音(こゑ)」管三品 鑑賞:村上天皇天暦のとき内宴の詩。村上天皇と菅原文時が、各々自作をすぐれた作品を […]