うぐいすの声にいざなわれて(11)和漢朗詠集を書く

11.西楼に月が

釈文:「西楼月落花間曲 中殿燈残竹裏音」
書き下し文は「西楼に月落ちて花の間の曲 中殿に燈残って竹の裏の音(こゑ)」管三品

鑑賞:村上天皇天暦のとき内宴の詩。村上天皇と菅原文時が、各々自作をすぐれた作品を自慢しあったという説話がよく知られている。(『江談』『今昔物語集』)
「中殿」清涼殿のこと

現代語にすると「内裏の西楼に月が沈んでゆく春の夜明けにうぐいすが花の間から曲を奏でる。清涼殿の燈がまだ残っている間に、庭の呉竹の中からも、うぐいすの声が聞こえる。」

参考文献:和漢朗詠集 川口久雄訳注 講談社学術文庫