2022-06-13 / 最終更新日時 : 2022-06-11 タオ 思慕の情 生きていられそうもないけれど(3)建礼門院右京大夫集から 3.これ以上つらいことを聞くことは 気持ちがひどく動揺し、熱まで出した作者が詠んだ歌が、「憂きうへの なほ憂きことを 聞かぬさきに この世のほかに なりもしなばや」 選字は、「う記有遍農な本憂きこと 越支可ぬ佐き […]
2022-06-12 / 最終更新日時 : 2022-06-10 タオ 思慕の情 生きていられそうもないけれど(2)建礼門院右京大夫集から 2.あまりに動揺して 夢に見た光景にあまりにも動揺した作者はしばらく熱が出てしまいます。 「あまりさわぎし心ちのなごりにや、しばし身もぬるみて、心ちも わびしければ、さらばなくなりなばやとおぼゆ。」 選字は、「あま利佐 […]
2022-06-11 / 最終更新日時 : 2022-06-10 タオ 思慕の情 生きていられそうもないけれど(1)建礼門院右京大夫集から 1.怒涛の中で 資盛が一人意気消沈した様子でたたずむ夢を見た作者が歌を詠みます。 「ただ今も、げにさてもやあるらむと思ひやられて、波風の 荒きさわぎに ただよひて さこそはやすき 空なかるらめ」 歌の選字は、「那三可せ […]
2022-06-10 / 最終更新日時 : 2022-06-09 タオ 思慕の情 風がおびただしく吹く夢を見て(5)建礼門院右京大夫集を書いて 5.夢の中であの人は 夢の中の資盛は、「つねに見しままの直衣姿にて、風のおびただしく吹く所に、いと物思はしげにうち眺めてあると見て、さわぐ心に覚めたる心ち、いふべきかたなし。」 選字は、「つ年二美しまヽの直 衣姿 […]
2022-06-09 / 最終更新日時 : 2022-06-09 タオ 思慕の情 風がおびただしく吹く夢を見て(4)建礼門院右京大夫集を書いて 4.源氏方の一行が 源氏方の追討が容赦なく平家一門を追い詰めていきます。「恐ろしきもののふども、いくらも下る。何かと聞けば、いかなることをいつ聞か むと、かなしく心憂く、泣く泣く寝たる夢に」 選字は、「恐ろし支裳能ヽ布と […]
2022-06-08 / 最終更新日時 : 2022-06-06 タオ 思慕の情 風がおびただしく吹く夢を見て(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.あの人に話したいことが 資盛に会って話がしたいけれどもかなわない作者が歌を詠みます。「いはばやと 思ふことのみ 多かるも さてむなしくや つひにはてなむ」 選字は、「い者はや登思布こと能見おほ可類毛 佐て無な […]
2022-06-07 / 最終更新日時 : 2022-06-06 タオ 思慕の情 風がおびただしく吹く夢を見て(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.転々とする平家一門 ただ一瞬でも心から離れてしまえば、資盛が遠くへ行ってしまうかもしれないと切に思い詰める作者は、 「かく思ふことをもいはむなと思ふも、かなふまじきかなしさ、 ここかしこと、浮き立ちたるさまなど伝へ聞 […]
2022-06-06 / 最終更新日時 : 2022-06-06 タオ 思慕の情 風がおびただしく吹く夢を見て(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.気持ちがゆるむことなく 作者は常にたゆまず資盛を思い続けています。ひとときでも気を緩めてしまうと、よからぬことが起きてしまうと思っているかのようです。 「夜の明け、日の暮れ、なにごとも見聞くにも、かたとき思ひ たゆむ […]
2022-06-05 / 最終更新日時 : 2022-06-04 タオ 思慕の情 あの人はどこでこの月を眺めているのだろうか(5)建礼門院右京大夫集を書きながら 5.同じ月をながめて 同じ頃、平家一門の方々も同じ月を眺めて歌を詠んでいたことを作者は知る由もなかったでしょうに。 釈文「いづくにて いかなることを 思ひつつ こよひの月に 袖しほるらむ」 選字は、「い徒具耳傳意可那るこ […]
2022-06-04 / 最終更新日時 : 2022-06-03 タオ 思慕の情 あの人はどこでこの月を眺めているのだろうか(4)建礼門院右京大夫集を書きながら 4.雲のたたずまい 深まりゆく秋の景色に、いたたまれない心地でいた作者は、空を見上げ旅先であてのない暮らしを続ける資盛を思い、悲しみにくれます。 「月の明き夜、空のけしき、雲のたたずまひ、風の音ことにかなしきをながめつ […]