2023-07-04 / 最終更新日時 : 2023-07-03 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(5)建礼門院右京大夫集から 5.きりぎりすの鳴く声は 釈文:「声のあやは 音ばかりして 機織の 露のぬきをや 星にかすらむ」 選字は「こ衛者あや八音は可里して機織の 露の努支遠やほ志耳可須ら無」 鑑賞:「声のあや」は「声の文」と「綾織物 […]
2023-07-03 / 最終更新日時 : 2023-07-03 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(4)建礼門院右京大夫集から 4.この約束は 釈文:「契りける ゆゑは知らねど 七夕の 年にひと夜ぞ なほもどかしき」 選字は、「遅記り介流ゆゑ者し羅年と七夕の 登志耳日と夜曽那本もとかし支」 鑑賞:「もどかし」は動詞「もどく」の形容詞 […]
2023-07-02 / 最終更新日時 : 2023-07-02 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(3)建礼門院右京大夫集から 3.鐘の音も 釈文:「鐘の音も 八聲の鳥も こころあらば こよひばかりは 物忘れなれ」 選字は「鐘の音も八聲乃鳥裳こヽ楼あら八 こ夜ひ者可梨はも能王春れ奈連」 鑑賞:「鐘の音」は時を告げる鐘の音。「八聲の鳥」は明け […]
2023-07-01 / 最終更新日時 : 2023-07-01 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(2)建礼門院右京大夫集から 2.織姫のうれしさは 釈文:「七夕の けふやうれしさ 包むらむ あすの袖こそ かねて知らるれ」 選字は「七夕の希婦やう連志佐つヽ無ら无 阿春能袖こ曽閑年てし羅るれ」 歌意は「七夕の今日、織姫星は牽牛星との年に […]
2023-06-30 / 最終更新日時 : 2023-07-01 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(1)建礼門院右京大夫集から 1.天の河に 七夕には歌を詠む習わしがあった。作者は少々と謙遜しながら五十一首の歌をアンソロジーのように書き記す。 釈文:「年々、七夕に歌をよみてまゐらせしを、思ひ出づるばかり、せうせうこれも書きつく。」 選字は「年々七 […]
2023-06-29 / 最終更新日時 : 2023-06-29 タオ 思慕の情 ある心地よい春の日、物思ひにふける(3)建礼門院右京大夫集にて 3.次から次へと 釈文:「つきもせず 憂きことをのみ 思ふ身は 晴れたる空も かきくらしつつ」 選字は「徒支毛勢寸う幾こと越の三思布 美者は連多類空も可支供らし 都ヽ」 歌意は「次 […]
2023-06-28 / 最終更新日時 : 2023-06-29 タオ 思慕の情 ある心地よい春の日、物思ひにふける(2)建礼門院右京大夫集にて 2.晴れわたる空に 釈文:「晴れわたる 空のけしきも 鳥の音も うらやましくぞ 心ゆくめる」 選字は「晴連わ多流空農遣し記毛鳥の 年裳う羅やま志久曽心遊久免る」 鑑賞:「心ゆく」は気が晴れる、満足するの意。「 […]
2023-06-27 / 最終更新日時 : 2023-06-29 タオ 思慕の情 ある心地よい春の日、物思ひにふける(1)建礼門院右京大夫集にて 1.四方の梢も 釈文:「四方の梢も、庭のけしきも、みな心ちよげにて、あをみどりなるに、小鳥どものさへづるにこゑごゑも、思ふことなげなるにも、まづ涙にかきくらされて、」 選字は「四方の梢毛庭農け志支も美な こヽ地よ希 […]
2023-06-26 / 最終更新日時 : 2023-06-26 タオ 思慕の情 弥生の頃、資盛の命日に(3)建礼門院右京大夫集より 3.どうしましょう 釈文:「いかにせむ 我がのちの世は さてもなほ むかしの今日を とふ人もがな」 選字は「以可耳勢無わ可能遅の世八佐て毛奈 ほ無可しの計不越と布人裳 可那」 歌意は「 […]
2023-06-25 / 最終更新日時 : 2023-06-25 タオ 思慕の情 弥生の頃、資盛の命日に(2)建礼門院右京大夫集から 2.しくしくと泣くばかり 釈文:「かく思ひしこととて、思ひ出づべき人もなきが、たへがたくかなしくて、しくしくと泣くよりほかのことぞなき。我が身の亡くならむことよりも、これがおぼゆるに、」 選字は「可九思ひ し故とヽ […]