2021-11-03 / 最終更新日時 : 2021-11-03 タオ 思慕の情 まことの道へ入った人さへ(4)建礼門院右京大夫集を揮毫して 4.ひたすらお頼りしています そこで詠んだお歌です。 「夏衣 ひとへにたのむ かひもなく へだてけりとは 思はざらなむ」 選字は、「なつこ路も飛登へ耳たの無可非 裳那久遍多て希利とは思者佐ら なむ」 「 […]
2021-11-02 / 最終更新日時 : 2021-11-02 タオ 思慕の情 まことの道へ入った人さへ(3)建礼門院右京大夫集を揮毫して 3.何でも話せる友へ 作者は思い人の気持ちがわからず、揺れ動く心を友にも語れずにいます。「何事もへだてなくと申し契りたる人のもとへ、思ひのほかに身の思ひそひてのち、さすがに、かくこそともまた聞えにくきを、いかに聞せ給ふら […]
2021-11-01 / 最終更新日時 : 2021-10-29 タオ 思慕の情 まことの道へ入った人さへ(2)建礼門院右京大夫集を揮毫して 2.つきに月が 次は一転して、作者の感性が表れている箇所です。「炭櫃のはたに、小御器に水の入りたるがありけるに、月のさし入りてうつりたる、わりなくて、 めづらしや つきに月こそ やどりけれ 雲ゐの雲よ たちなかくしそ」 […]
2021-10-31 / 最終更新日時 : 2021-10-29 タオ 思慕の情 まことの道へ入った人さへ(1)建礼門院右京大夫集を揮毫して 1.出家をした人 建礼門院右京大夫の心中が語られていきます。 「知りたる人のさまかへたるが、来むといひておともせぬに、 たのめつつ 来ぬいつはりの つもるかな まことの道に 入りし人さへ」 選字は、「志利たる人の […]
2021-10-15 / 最終更新日時 : 2021-10-14 タオ 思慕の情 安徳天皇のお誕生など(5)建礼門院右京大夫を書きつつ 5.遠い国へ流される人 前回の『文選』からの流れでしょうか。遠い国へ流される人の縁者へ向けて謳われます。 「おほやけの御かしこまりにて遠く行く人、そこそこに昨夜は泊まるなど聞きしかば、そのゆかりある人のもとへ ふしなれ […]
2021-10-14 / 最終更新日時 : 2021-10-14 タオ 思慕の情 安徳天皇のお誕生など(4)建礼門院右京大夫を書きつつ 4.感極まって お隣の庭で篝火が焚かれ笛の音が聞こえ、かつて宮中での日々をまた思い出した建礼門院右京大夫は、 「きくからに いとどむかしの 恋しくて 庭火の笛の 音にぞ泣くなる」 選字は、「きく可羅耳い登とむ可しのこ […]
2021-10-13 / 最終更新日時 : 2021-10-08 タオ 思慕の情 安徳天皇のお誕生など(3)建礼門院右京大夫を書きつつ 3.おとなりの笛の音も お隣から聞こえてくる笛の音さえも、作者には懐かし、昔の自分を思い返してしまいます。 「となりに庭火の笛の音するにも、としどし、内侍所に御神楽に、維盛の少将、泰道の中将などのおもしろかりし音ども、 […]
2021-10-12 / 最終更新日時 : 2021-10-08 タオ 思慕の情 安徳天皇のお誕生など(2)建礼門院右京大夫を書きつつ 2.遠く聞く宮のおめでた 心ならずも、宮中を離れた作者は、中宮徳子のお産や皇太子のお祝いを遠くから聞くことしかできません。以前であれば慶びの中にいられたものを、と残念に思い詠んでいます。 「雲のよそに きくぞかなしき […]
2021-10-11 / 最終更新日時 : 2021-10-08 タオ 思慕の情 安徳天皇のお誕生など(1)建礼門院右京大夫を書きつつ 1.宮のお産など 中宮徳子が二十四歳の治承二年(1178)十一月十二日に言仁親王(安徳天皇)をご出産になります。哀切とともに語られる安徳天皇の短い歴史が始まり、遠くから耳にする作者の姿があります。 「宮の御産など、めで […]
2021-10-10 / 最終更新日時 : 2021-10-07 タオ 思慕の情 宮仕へがなつかしく(5)建礼門院右京大夫集を書いて 5.遠いときの彼方へ 恋しく思い出すのは、宮中での琴や笛の演奏です。作者は、琴の名手であったと言われていたのでことのほか、思いが募るのでしょう。 「をりをりの その笛竹の おとたえて すさびしことの 行方しられず」 […]