2022-06-07 / 最終更新日時 : 2022-06-06 タオ 思慕の情 風がおびただしく吹く夢を見て(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.転々とする平家一門 ただ一瞬でも心から離れてしまえば、資盛が遠くへ行ってしまうかもしれないと切に思い詰める作者は、 「かく思ふことをもいはむなと思ふも、かなふまじきかなしさ、 ここかしこと、浮き立ちたるさまなど伝へ聞 […]
2022-06-06 / 最終更新日時 : 2022-06-06 タオ 思慕の情 風がおびただしく吹く夢を見て(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.気持ちがゆるむことなく 作者は常にたゆまず資盛を思い続けています。ひとときでも気を緩めてしまうと、よからぬことが起きてしまうと思っているかのようです。 「夜の明け、日の暮れ、なにごとも見聞くにも、かたとき思ひ たゆむ […]
2022-06-05 / 最終更新日時 : 2022-06-04 タオ 思慕の情 あの人はどこでこの月を眺めているのだろうか(5)建礼門院右京大夫集を書きながら 5.同じ月をながめて 同じ頃、平家一門の方々も同じ月を眺めて歌を詠んでいたことを作者は知る由もなかったでしょうに。 釈文「いづくにて いかなることを 思ひつつ こよひの月に 袖しほるらむ」 選字は、「い徒具耳傳意可那るこ […]
2022-06-04 / 最終更新日時 : 2022-06-03 タオ 思慕の情 あの人はどこでこの月を眺めているのだろうか(4)建礼門院右京大夫集を書きながら 4.雲のたたずまい 深まりゆく秋の景色に、いたたまれない心地でいた作者は、空を見上げ旅先であてのない暮らしを続ける資盛を思い、悲しみにくれます。 「月の明き夜、空のけしき、雲のたたずまひ、風の音ことにかなしきをながめつ […]
2022-06-03 / 最終更新日時 : 2022-06-02 タオ 思慕の情 あの人はどこでこの月を眺めているのだろうか(3)建礼門院右京大夫集を書きながら 3.言いようのない気持ちで 作者は言いようのない気持ちにこのまま耐えていけるだろうか、と思います。詞書:「いはむかたなき心ちにて、秋深くなりゆくけしきに、ましてたへて あるべき心ちもせず。」 選字は、「い者む可た奈 […]
2022-06-02 / 最終更新日時 : 2022-06-05 タオ 思慕の情 あの人はどこでこの月を眺めているのだろうか(2)建礼門院右京大夫集を書きながら 2.生きている身が これまでにないほどの体験をして、生きている身がつらく詠んだ歌が、釈文「またためし たぐひも知らぬ 憂きことを 見てもさてある 身ぞうとましき」 選字は、「ま多ヽ免した具日裳志らぬ憂 記こと […]
2022-06-01 / 最終更新日時 : 2022-06-01 タオ 思慕の情 あの人はどこでこの月を眺めているのだろうか(1)建礼門院右京大夫集を書きながら 1.出家をすることも 建礼門院右京大夫は、京の都に戦乱の嵐が吹き荒れて、これまで親しくしていた公達たちが追われ西国へ落ちていく様子を目の当たりにします。最愛の恋人とはいつとは知らされないままに会うことができず、離れ離れに […]
2022-05-31 / 最終更新日時 : 2022-05-30 タオ 人々の交わる世の中で 翼がないのに自然にまかせて飛ぶとは(5)荘子より 5.万物を感化する道 人々が慕い、万物を感化する道を説きます。 「而況人乎是萬物之 化也禹舜之紐也伏戯几遽(草冠)之 所行終而況散焉者乎」 書き下し文は、「而るを況んや人をや。是れ万物の化なり。禹・舜の紐とせし所なり、伏 […]
2022-05-30 / 最終更新日時 : 2022-05-30 タオ 人々の交わる世の中で 翼がないのに自然にまかせて飛ぶとは(4)荘子より 4.空虚な心に光がさし 自然にまかせて、翼なしに飛ぶ者のことをさらに述べます。 「瞻彼闕者虚室生白吉祥止 夫且不止是之謂坐馳夫 徇耳目内通而外於心知鬼神 将来」 書き下し文は、「彼の闕(空)を瞻(み)る者は、虚室に白を生 […]
2022-05-29 / 最終更新日時 : 2022-05-28 タオ 人々の交わる世の中で 翼がないのに自然にまかせて飛ぶとは(3)荘子より 3.天の世界の仕事では 「為人使易以偽 為天使難以偽聞以有翼飛者矣未 聞以无翼飛者也聞以有知知者矣未 聞以无知知者也」 書き下し文は、「人の使と為れば偽を以し易く、天の使と為れば偽を以し難し。有翼を以て飛ぶ者を聞くも、未 […]