雁塔と集字聖教序にみる楷・行書(1)臨書から
1.聞と二儀
釈文:「蓋聞二儀有」
書き下し文「蓋し聞く二儀有り」
雁塔「聞」:中の「耳」、右のたては「玉ちょ」といい、はじめも終わりも丸くし、上下の太さは同じ。筆をおろすとき逆鋒にして上に向け、円または方となる。中鋒で下へ筆を進め、終わりは筆をとめてもどす。
「二」:短い上の横画は仰勢とし、下の長い横画は筆をおろすとき、方という四角い点画を書く「折」の用筆法を用いる。
「儀」:人偏は巾を狭くして長く、旁の「義」と調和させる。
参考文献:雁塔聖教序 余雪曼編 二玄社
