翌春に資盛の悲報が(3)建礼門院右京大夫集から
3.泣き暮らして
とめどない涙で暮らしていても他の人の目もありますので、
詞書:『心ちのわびしき』とて、引き続き寝暮してのみぞ、心のままに泣き過ぐす。
『いかで物をも忘れむ』と思へど」
選字は、「心ちの
わ飛しきと傳日支か徒支年暮
しての美處心農まヽ耳奈
記春久須意可て物をも王寸連
無と思へと」
大意は、「『気分が悪いのです』と言って衾(布などでつくり、寝る時に身体を覆う
物)を引っ張っり思いにままに寝て暮していました。『何として忘れよう』
と思っても」
参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社