「蜀相」諸葛亮(5)杜甫の詩を書く

5.孔明の出師表

蜀相 杜甫 祥香書

蜀の宰相諸葛亮(181〜234)字、孔明は劉備亡き後、魏と戦うために軍隊を率いて出征する時、後主劉禅に奉った上奏文が「出師表」です。古来名文として名高く、後に人々の涙を誘いました。

「臣を草廬の中に三顧し、臣に諮るに当世のことを以ってせり」
意味は、蜀の劉備が三たび諸葛亮の庵を訪れて遂に軍師を迎えた。

孔明は、劉備の知遇に感激して、蜀漢を確立したが、魏軍と対陣中に五丈原にて病死しました。その無念は、いかばかりかと杜甫も詠じたわけです。

また、「出師表」には、陛下に諌言する者を疎んじてはいけないことを述べています。現代にも通じる心したい言葉でしょう。

 参考文献:漢詩と名蹟 鷲野正明 二玄社