書いてみたい山頭火(4)漢字かな交じり書
4.ひっそり
「ひとりひっそり竹の子竹になる」
意味は、静まりかえった竹藪の中、たけのこが若竹に成長している。
若竹を擬人化した句であるが、いかにも自分自身が竹になったようなところに特色がある。*①
筍の成長は早く、ふとした隙に思いもよらない場所から、若竹がぐんと伸びていて驚くことがあります。また、早い時期にタケノコを見つけるのは難しく、イノシシに負けてしまうことも多いそうです。
ここでは、竹の子のちょこんとした風情と、若竹のすらりとした様子を表そうとしています。少し、若竹は伸びていたのかもしれませんね。
*出典:かな墨場辞典 東京堂出版