酒の功徳をほめたたえる(2)董其昌の書

2.酒杯を手に取り

董其昌 祥香臨 二玄社

 三行目「止則操卮執觚、動則挈榼提壺
読み下し文は、「止まれば即ち卮を操り觚を執り、動けば即ち榼を挈げ壺を提げ」

「挈榼提壺」:酒だるや酒壺をぶら下げる。
「挈」「提」は共に引っ提げる。
「榼」は酒器、酒だる。「壺」は酒器、酒壺。

現代語訳「そして止まる時は、酒杯を手に取り、動くときは酒だるや酒壺をぶら下げて」*①

やたらに酒の話題が出てくる箇所です。常に酒と共にいる様子が描かれます。
 出典:*① 漢詩と名蹟 鷲野正明 二玄社