窓を打つ雨の音に(2)和泉式部日記より

2.昨夜の雨は

釈文:「いたう降り明かしたるつとめて、『こよひの雨の音は、おどろおどろしかりつるを』など、のたまはせたれば」

選字は「い堂う降り明可事多流つ登免てこ夜飛農 雨乃音はおと露於とろし可利都るを奈 度の多まはせ多連八」

鑑賞:「こよひの雨」は昨夜の雨 「おどろおどろし」恐ろしい、気味が悪い。

大意は「大層、降った早朝に、宮から『昨夜の雨の音は恐ろしいほどでしたね』などと仰せだったので」

参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社