辯才老師へ贈った詩を臨書して(5)蘇軾の書
5.過渓亭と名付けて
釈文:「来往亦風流因作 亭嶺上名曰過渓亦曰二 老謹次
辯才韻賦詩一首」
書き下し文は「来往亦た風流なりと、と。因りて亭を嶺上に作り、之に名付けて過渓と曰い、亦た二老と曰う。謹みて辯才の韻に次し、詩一首を賦す。」
鑑賞:「過渓」と「二老」は共にとうげに築かれたあずまやの名前。「過渓亭」、「二老亭」と呼ばれた。
書風:「過渓」の「渓」はやや過大かと思われるほどだが、上を見ると平静で端正はな書き振りに変化をつけるためのものか。墨量が潤筆となり、心楽しく書かれた様子がわかる。
参考文献:蘇軾集 二玄社