蘇軾の絵画論を書く(6)その一
6.この二幅の絵が
釈文:「如何此両幅
疎淡(談は誤字)含精匀」
現代語にすると「この王主薄の二幅の絵が
間があらく透きがある筆致と淡彩で精密な趣が
あるのにはかなわない。」
鑑賞:「如」の三画目は長く強調して左の余白へ働きかけている。それに対して「何」は下方向への動きを出している。
中国絵画の評価軸が精密に風景を写すことではなく、風韻ともいうべき味わいを重視する方向へと舵をきった感がある。
参考文献:中国絵画入門 宇佐美文理著 岩波新書