蘇軾にみる精神性(7)黄州寒食詩巻より
7.横になって
釈文:「臥聞海棠花
泥汚燕支雪」
書き下し文は「臥して聞く 海棠の花の
泥に臙脂の雪を汚さるるを」
現代語にすると、「横になって雨の音を聞き、雪のように清
らかな臙脂色が汚されるのを。」
語句:「臥聞」は横になりながら、雨の音を聞く、または香りを聞く、と解する説がある。
「燕支雪」雪のような清らかな臙脂色
鑑賞:「泥」は隣の「秋」に比しても、大ぶりで「花」に対しても強調していることを暗に示している。
参考文献:漢詩と名蹟 鷲野正明著 二玄社