蘇軾にみる精神性(2)黄州寒食詩巻より
2.書の特徴は

蘇軾は、黄州に左遷されている時に東坡に書斎を築いた。
蘇軾が現れるまでの書法は、唐の時代の延長と考えてもよいが、彼の登場によって一変した。その書の特徴は、自由闊達で豪放である。
彼は、「書には必ず神・気・骨・血がある。このうち一つを欠いても完成された書とはならないのである。」また、「書は然るべき立派な人物でなければ、いかに上手でも貴ばないのである」*①という。
人格がすぐれた士大夫であればこそ、その書が優れたものになるという。
出典:①蘇軾集 大野修作解説 二玄社