雪の朝、たちばなの追憶(2)建礼門院右京大夫集から

2.橘の木に雪が

釈文:「そともを立ち出でてみれば、橘の木に雪深くつもりたる
    を見るにも、いつの年ぞや」

選字は、「處と裳多遅出てヽ見連者橘の木二
     雪深久つもりたる越美る二毛い徒の年所
     や」

大意は、「お部屋から出て外を見ると、橘の木に雪が深く積もって
     いるのを見ると、いつの年のことでしたか」

ある日の雪の朝に、橘の木に積もった様を見て、作者は昔のある
光景を思い出したようです。

 参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社