月下獨酌四首から其一(6)李白詩を書く

6.しらふの時は

祥香書

醒時同交歓
 醒後各分散


書き下し文は、「醒時は同(とも)に交歓し
        醒後は各おの分散す」

「醒時」:酒に酔う前のしらふの時
「交歓」:よろこびをかわす。うちとけて交わる。

「醒後」:酔ってしまった後
「分散」:わかれわかれになる。

意味は、酒に酔う前のしらふのときは、共によろこびを交わし、
酔ってしまうと、別れ別れになってしまう。

書の鑑賞:「交」で墨を入れ、右の行と対比させ、「歓」で広げて
前の文字を受けています。「交」のように画数が少ない文字は、
太めにして厚く見せます。

参考文献:漢詩と名蹟 鷲野正明著 二玄社