腕はどう動かしていますか(1)書道を始めて

1.運腕の方法

運腕は運筆の方法です。筆を持つことが執筆で指の働きとすると、運腕は腕の働きです。理想的には、指と腕が密接に協力して一体となった動きをすることです。

指の動きだけでは、力が弱くなり、動きの範囲も限定されてしまいます。そこで、腕の動きが大切です。腕は動きが大きく、力も強いので運腕が重要となります。運腕では、腕の働きを十分に生かし、指の力と動きを補い合うのです。

書道では、よく「手先で書かずに体で書くように」と言われます。これは、指だけの動きで書かずに運腕を意識してのことでしょう。小字から大字へと変化するにつれて体を使った書作が必要となってくるのです。

 参考文献:図解書法 閔祥徳 マール社