春立つ日に詠む(2)和漢朗詠集より
2.立春の風が吹くと
「逐吹潜開、不待芳菲之候。迎
春乍変、将希雨露之恩」
読み下し文は、「吹(かぜ)を逐(お)うて潜(ひそか)に開く 芳菲の候を待たず
春を迎へて乍(たちまち)に変ず 将に雨露の恩を希はんとす」
立春の日、内裏に花を進(たてまつ)る賦
立春の風が吹くと、ひそやかに梅の花が開き始め、 多くの花が咲くときを待ってはいない
春を迎えたそのときに、つぼみをほころばせ、雨露のめぐみをいっぱいに受ける
参考文献:和漢朗詠集 川口久雄 講談社