宋栄子はゆったりと彼らを冷笑する(4)荘子を書く

4.内なる自分の心と

荘子

 「定乎内外之分
  辨乎榮辱之竟、斯己矣

読み下し文は、「内外の分を定め、栄辱の竟を弁ず。斯れのみ。」
内なる自分の心と、外界の事物との分別をはっきりして、栄誉と恥辱の境界を区別している。ただそれだけのことである。

ここは、心に留めたい箇所です。「内外の分を定め」は、自らの内面と外で起きることをごちゃまぜにしないこと、つまり情欲に惑わないこと。「栄辱の竟」とは、栄誉を受けても恥辱にさらされても左右されず、心を落ち着けていることです。

それは、そうしようとするわけでもなく、そのままにしておけることが大切です。

 参考文献:荘子 金谷治訳注 岩波書店