菊合のころ詠む(3)建礼門院右京大夫集
3.官位の昇進の御礼に
小松のおとどが昇進なさったそうです。
「同じおとどの、大臣の大将にてよろこび申しし給ひしに、
弟の右大臣、御供し給へりし、いきほひゆゆしく見えしかば」
いわゆる小松殿、平重盛は安元三年(1177)正月、右大臣になり、同じ年の三月には内大臣を兼ねました。官位昇進のお礼を申し上げるために拝賀しました。
弟、平宗盛は安元三年、兄のあとをうけ右大将になられました。お供をしておいでになったお姿が恐れ多くはばかられるほどでした。
参考文献:建礼門院右京大夫集 新潮社