2022-07-01 / 最終更新日時 : 2022-07-02 タオ 思慕の情 とらわれの身となった重衡へ(1)建礼門院右京大夫集を書くとき 1.かつての重衡は かつて作者と親しく言葉を交わし、優しく接してくれた平重衡は都落ちし、一ノ谷の戦いで捕虜となり、都へ送られました。そののち鎌倉へ護送されました。都に重衡が、しばらくいた時のこと、 「重衡の三位中将の、憂 […]
2022-06-22 / 最終更新日時 : 2022-06-20 タオ 思慕の情 変わり果てた姿の平家一門(3)建礼門院右京大夫集を書いて 3.これは現実なのか 言いようのないつらさに作者は歌を詠みます。「あはれされば これはまことか なほもただ 夢にやあらむ とこそおぼゆれ」 選字は、「あ者禮さ連八これ盤まこ登可な本 裳たヽ夢爾や阿らむと故處おほ […]
2022-06-21 / 最終更新日時 : 2022-06-20 タオ 思慕の情 変わり果てた姿の平家一門(2)建礼門院右京大夫集を書いて 2.言いようのないつらさに 変わり果てた平家の人々の噂を耳にすることも多く何かと心が塞ぎがちな作者は、 「なにかと心憂く、いはむかたなく聞えて、たれたれなど、人のいひしも ためしなくて、」 選字は、「な爾閑と心う […]
2022-06-20 / 最終更新日時 : 2022-06-20 タオ 思慕の情 変わり果てた姿の平家一門(1)建礼門院右京大夫集を書いて 1.驚くばかりの噂 資盛が愛したという梅の花に出逢い、いくらか心が和んだ作者でしたが、平家一門の噂が聞こえてきます。 「その春、あさましくおそろしく聞えしことどもに、 近く見し人々むなしくなりたる、数おほくて、あら […]
2022-06-19 / 最終更新日時 : 2022-06-16 タオ 思慕の情 資盛がひとり占めした梅の花に出会う(5)建礼門院右京大夫集を書く 5.思っていることを 毎年その梅の花を一人占めして愛でた人が、資盛であったと僧侶が語るのを聞いた作者は心が乱れ歌を詠みます。 「思ふこと 心のままに 語らはむ なれける人を 花も偲ばば」 歌意は、「思っていることを、思い […]
2022-06-18 / 最終更新日時 : 2022-06-16 タオ 思慕の情 資盛がひとり占めした梅の花に出会う(4)建礼門院右京大夫集を書く 4.誰かと問えば 親しい方に連れられて見事な梅の花を見に出かけると、毎年たいそう愛でたお方がおいでにならずあわれです、と僧侶が告げます。その人とは、 「『たれぞ』と問ふめれば、その人としもたしかなる名を言ふに、かき乱れか […]
2022-06-17 / 最終更新日時 : 2022-06-15 タオ 思慕の情 資盛がひとり占めした梅の花に出会う(3)建礼門院右京大夫集を書く 3.毎年この花を一人占めした方は 梅の花がとても美しいとことがあるのよ、と連れられてきた所は、「その所のあるじなる聖の、人に物言ふを聞けば、『年々この花をしめゆひてこひたまひし人なくて、今年はいたづらに咲き散り侍る、あは […]
2022-06-16 / 最終更新日時 : 2022-06-15 タオ 思慕の情 資盛がひとり占めした梅の花に出会う(2)建礼門院右京大夫集を書く 2.まことに見事な梅の花が 気が進まなかったものの、親しい方に誘われて参拝に出かけた作者はその帰りに、「かへさに『梅の花なべてならずおもしろきところあり』とて、人の立ち入りしかば、具せられて行きたるに、まことに世のつねな […]
2022-06-15 / 最終更新日時 : 2022-06-15 タオ 思慕の情 資盛がひとり占めした梅の花に出会う(1)建礼門院右京大夫集を書く 1.親しい人に誘われて 翌年の春のことです。「かへる年の春、ゆかりある人の、物まゐりすとて誘ひしかば、なにごとも物憂けど、尊きかたのことことなれば、思ひを起してまゐりぬ。」 選字は、「可遍流年の春ゆ可りある人の物まゐ […]
2022-06-14 / 最終更新日時 : 2022-06-11 タオ 思慕の情 生きていられそうもないけれど(4)建礼門院右京大夫集から 4.今日まで生きてきて 作者は生きていくのがつらくかといってどうしようもできない心境を詠んでいます。「と思へど、さもなきつれなさ、心憂し。あらるべき 心ちもせぬに なほ消えで今日まで経るぞ かなしかりける」 歌の選字は、 […]