2023-08-04 / 最終更新日時 : 2023-08-04 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(6)建礼門院右京大夫集から 6.これほど早く夜が 釈文:「彦星の 思ふ心は 夜ぶかくて いかにあけぬる 天の戸ならむ」 選字は「彦星の於も布心者夜ふ可久てい可二 阿介ぬるあ満農登奈ら無」 鑑賞:「あけぬる天の戸」は天の岩戸が開くと夜が明けると考えら […]
2023-08-03 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(5)建礼門院右京大夫集から 5.すっかり雨にぬれて 釈文:「露けさは 秋の野辺にも まさるらし たち別れゆく 天の羽衣」 選字は「露希さ者秋の野邉二も満さる 羅し多遅わ可れゆ具天の羽衣」 鑑賞:「たち」は「立ち」「裁ち」の懸詞。「裁ち」「天の羽衣」 […]
2023-08-02 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(4)建礼門院右京大夫集から 4.心も消えて 釈文:「ながむれば 心もつきて 星合の 空にみちぬる 我が思ひかな」 選字は「な可無連八心も徒支弖星合の空二 美ちぬるわ可於毛ひ可奈」 鑑賞:「心もつき」心が消え失せる、放心状態になる、の意。『古今集』恋 […]
2023-08-01 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(3)建礼門院右京大夫集から 3.はかない逢瀬も今は 釈文:「七夕の 契りなげきし 身のはては 逢ふ瀬をよそに 聞きわたりつつ」 選字は「七夕の契り那希支志身農はて盤 逢ふ瀬をよ處耳きヽ渡利つヽ」 鑑賞:かつて資盛と頻繁に逢っていた頃は、七夕の織女に […]
2023-07-31 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(2)建礼門院右京大夫集から 2.宵の間に出て 釈文:「よひのまに 入りにし月の 影までも あかぬ心や ふかきたなばた」 選字は「夜日の万耳い利志月の影ま弖毛あ 閑ぬ心や布可支た奈者堂」 鑑賞:「よひのまに入りにし月」は、陰暦の七日の月が宵月で、宵の […]
2023-07-30 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(1)建礼門院右京大夫集より 1.空の曇るのさへ 釈文:「曇るさへ うれしかるらむ 彦星の 心のうちを 思ひこそやれ」 選字は「久裳流さへ有連し可留ら无 彦星能こヽ楼農う地を思ひこ曽やれ」 鑑賞:この歌は『拾遺集』よみ人しらず(恋二)の「いつしかと暮 […]
2023-07-29 / 最終更新日時 : 2023-07-29 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(6)建礼門院右京大夫集から 6.岩枕の塵を払って 釈文:「うちはらふ 袖や露けき 岩枕 苔の塵のみ ふかくつもりて」 選字は「う地者ら布袖や露け支い者満久ら こ遣の千里能美ふ可供川毛利弖」 鑑賞:「うちはらふ」では「地」で広がりを持たせた後で、「布 […]
2023-07-28 / 最終更新日時 : 2023-07-28 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(5)建礼門院右京大夫集から 5.やっと逢うことができて 釈文:「あひにあひて まだむつごとも 尽きじ夜に うたて明けゆく 天の戸ぞうき」 選字は「阿日爾あひて満多無つこ登毛徒支 し夜二う堂傳あ希ゆ具天の戸 楚う支」 鑑賞:「あひにあひて」は「逢ふ」 […]
2023-07-27 / 最終更新日時 : 2023-07-27 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(4)建礼門院右京大夫集から 4.よほど恋心に 釈文:「うらやまし 恋にたへたる 星なれや としに一夜と 契る心は」 選字は「有羅や万志こ悲耳多へたる星 那連や度し爾一夜とち記留心盤」 鑑賞:「有」は「う」の変体かなである。畳み掛けるように「有」と「 […]
2023-07-26 / 最終更新日時 : 2023-07-26 タオ 思慕の情 うらやましい七夕の二星の恋心よ(3)建礼門院右京大夫集から 3.関わりのないことだけれど 釈文:「天の河 けふの逢ふ瀬は よそなれど 暮れゆく空を なほも待つかな」 選字は「天の河希ふの逢不瀬者よ所奈連 度久連遊具空を難本も待つ可奈」 鑑賞:「天の河」で字幅をゆったりと広げて、そ […]