2023-07-09 / 最終更新日時 : 2023-07-10 タオ 思慕の情 彦星と織女が出逢ふ・六首〜十二首を書いて(4)建礼門院右京大夫集より 4.いもの葉におりた露は なんともおもむきのある習わし、とりわけ書を嗜む方には。釈文:「おしなべて 草叢ごとに 置く露の いもの葉しもの けふにあふらむ」 選字は「おし難遍て久佐無らこ登爾 於具露のいも能葉しも乃けふ爾あ […]
2023-07-08 / 最終更新日時 : 2023-07-10 タオ 思慕の情 彦星と織女が出逢ふ・六首〜十二首を書いて(3)建礼門院右京大夫集より 3.五色の麻糸が 釈文:「世ヽ経とも 絶えむものかは 七夕に 麻ひく糸の ながき契りは」 選字は「世ヽ布登毛絶えむもの可は七夕二 阿さ飛久いと能那可支遅記り盤」 鑑賞:「麻ひく糸」は乞巧奠(キカウデン)の供物で五色の糸。 […]
2023-07-07 / 最終更新日時 : 2023-07-10 タオ 思慕の情 彦星と織女が出逢ふ・六首〜十二首を書いて(2)建礼門院右京大夫集より 2.二つの星影を写して 釈文:きかばやな ふたつの星の 物語り たらひの水に うつらましかば」 選字は「記可者や奈婦多川の星農茂の可多里 堂羅ひの水耳う徒らま志か盤」 鑑賞:今宵は七夕。たらいに水を汲んで空を写してみまし […]
2023-07-06 / 最終更新日時 : 2023-07-10 タオ 思慕の情 彦星と織女が出逢ふ・六首〜十二首を書いて(1)建礼門院右京大夫集より 1.天の河を漕いで 釈文:「天の河 漕ぎはなれゆく 舟の中の あかぬ涙の 色をしぞ思ふ」 選字は「天の河こきは奈連遊久舟能中の あ駕ぬ涙乃い路をし曽思不」 鑑賞:「あかぬ涙の色」は悲しみのあまり血のような涙を流すことから […]
2023-07-05 / 最終更新日時 : 2023-07-03 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(6)建礼門院右京大夫集から 6.よそごととは思えず 釈文:「さまざまに 思ひやりつつ よそながら ながめかねぬる 星合の空」 選字は「沙万ヽヽ爾於も日や利つヽよ處な可ら 難可免可年ぬ流星合の空」 鑑賞:「よそながらながめかねぬる」は作者 […]
2023-07-04 / 最終更新日時 : 2023-07-03 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(5)建礼門院右京大夫集から 5.きりぎりすの鳴く声は 釈文:「声のあやは 音ばかりして 機織の 露のぬきをや 星にかすらむ」 選字は「こ衛者あや八音は可里して機織の 露の努支遠やほ志耳可須ら無」 鑑賞:「声のあや」は「声の文」と「綾織物 […]
2023-07-03 / 最終更新日時 : 2023-07-03 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(4)建礼門院右京大夫集から 4.この約束は 釈文:「契りける ゆゑは知らねど 七夕の 年にひと夜ぞ なほもどかしき」 選字は、「遅記り介流ゆゑ者し羅年と七夕の 登志耳日と夜曽那本もとかし支」 鑑賞:「もどかし」は動詞「もどく」の形容詞 […]
2023-07-02 / 最終更新日時 : 2023-07-02 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(3)建礼門院右京大夫集から 3.鐘の音も 釈文:「鐘の音も 八聲の鳥も こころあらば こよひばかりは 物忘れなれ」 選字は「鐘の音も八聲乃鳥裳こヽ楼あら八 こ夜ひ者可梨はも能王春れ奈連」 鑑賞:「鐘の音」は時を告げる鐘の音。「八聲の鳥」は明け […]
2023-07-01 / 最終更新日時 : 2023-07-01 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(2)建礼門院右京大夫集から 2.織姫のうれしさは 釈文:「七夕の けふやうれしさ 包むらむ あすの袖こそ かねて知らるれ」 選字は「七夕の希婦やう連志佐つヽ無ら无 阿春能袖こ曽閑年てし羅るれ」 歌意は「七夕の今日、織姫星は牽牛星との年に […]
2023-06-30 / 最終更新日時 : 2023-07-01 タオ 思慕の情 七夕の日にちなみ五十一首を(1)建礼門院右京大夫集から 1.天の河に 七夕には歌を詠む習わしがあった。作者は少々と謙遜しながら五十一首の歌をアンソロジーのように書き記す。 釈文:「年々、七夕に歌をよみてまゐらせしを、思ひ出づるばかり、せうせうこれも書きつく。」 選字は「年々七 […]