2023-08-09 / 最終更新日時 : 2023-08-06 タオ 思慕の情 七枚の梶の葉に書いても(5)建礼門院右京大夫集より 5.袖を重ねていても 釈文:「かさねても なほや露けき ほどもなく 袖わかるべき 天の羽衣」 選字は「可佐年ても難本や露希きほと毛 な具袖わ可流へ支天の羽衣」 鑑賞:変体かなを用いる場合でも漢字との調和は大切である。ここ […]
2023-08-08 / 最終更新日時 : 2023-08-06 タオ 思慕の情 七枚の梶の葉に書いても(4)建礼門院右京大夫集より 4.世の中のありさまは 釈文:「世の中は 見しにもあらず なりぬるに 面変りせぬ 星合のそら」 選字は「世の中者見し爾裳阿ら春奈利 ぬ流二おも可わ里勢ぬ星合の曽ら」 鑑賞:「世の中」は自分のまわりの世間と資盛と自らの仲。 […]
2023-08-07 / 最終更新日時 : 2023-08-06 タオ 思慕の情 七枚の梶の葉に書いても(3)建礼門院右京大夫集より 3.織女星に心を寄せて 釈文:「七夕に 心はかして なげくとも かかる思ひを えしも語らぬ」 選字は「七夕爾こヽ楼者可志弖那希久と毛 かヽ類思日遠江しも可堂らぬ」 鑑賞:「心はかして」を類従本では「心かはして」とある。「 […]
2023-08-06 / 最終更新日時 : 2023-08-06 タオ 思慕の情 七枚の梶の葉に書いても(2)建礼門院右京大夫集より 2.秋が来るたびに 釈文:「秋ごとに 別れしころと 思ひ出づる 心のうちを星は見るらむ」 選字は「秋こと耳わ可連し故ろと思ひ出 つるこヽ路農う遅越ほし盤見る ら無」 鑑賞:「別れしころ」とは、作者が資盛と別れた頃で、寿永 […]
2023-08-05 / 最終更新日時 : 2023-08-05 タオ 思慕の情 七枚の梶の葉に書いても(1)建礼門院右京大夫集より 1.七夕の今宵は 釈文:「七夕の あひみる宵の 秋風に 物おもふ袖の 露はらはなむ」 選字は「七夕の阿飛三流宵農秋風爾毛能 於も布處弖乃露者羅盤奈無」 鑑賞:一行目は変体かなと漢字を多用して構築的であり、二行目はゆったり […]
2023-08-04 / 最終更新日時 : 2023-08-04 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(6)建礼門院右京大夫集から 6.これほど早く夜が 釈文:「彦星の 思ふ心は 夜ぶかくて いかにあけぬる 天の戸ならむ」 選字は「彦星の於も布心者夜ふ可久てい可二 阿介ぬるあ満農登奈ら無」 鑑賞:「あけぬる天の戸」は天の岩戸が開くと夜が明けると考えら […]
2023-08-03 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(5)建礼門院右京大夫集から 5.すっかり雨にぬれて 釈文:「露けさは 秋の野辺にも まさるらし たち別れゆく 天の羽衣」 選字は「露希さ者秋の野邉二も満さる 羅し多遅わ可れゆ具天の羽衣」 鑑賞:「たち」は「立ち」「裁ち」の懸詞。「裁ち」「天の羽衣」 […]
2023-08-02 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(4)建礼門院右京大夫集から 4.心も消えて 釈文:「ながむれば 心もつきて 星合の 空にみちぬる 我が思ひかな」 選字は「な可無連八心も徒支弖星合の空二 美ちぬるわ可於毛ひ可奈」 鑑賞:「心もつき」心が消え失せる、放心状態になる、の意。『古今集』恋 […]
2023-08-01 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(3)建礼門院右京大夫集から 3.はかない逢瀬も今は 釈文:「七夕の 契りなげきし 身のはては 逢ふ瀬をよそに 聞きわたりつつ」 選字は「七夕の契り那希支志身農はて盤 逢ふ瀬をよ處耳きヽ渡利つヽ」 鑑賞:かつて資盛と頻繁に逢っていた頃は、七夕の織女に […]
2023-07-31 / 最終更新日時 : 2023-07-31 タオ 思慕の情 秋の野辺にもまさる涙の羽衣(2)建礼門院右京大夫集から 2.宵の間に出て 釈文:「よひのまに 入りにし月の 影までも あかぬ心や ふかきたなばた」 選字は「夜日の万耳い利志月の影ま弖毛あ 閑ぬ心や布可支た奈者堂」 鑑賞:「よひのまに入りにし月」は、陰暦の七日の月が宵月で、宵の […]