何にでも書いてしまう良寛さん(4)

4良寛さんの書の魅力
良寛の書は親しみやすく、書道に興味がある人ばかりでなく一般の人にも好意的に迎えられています。それは、良寛の書には、肩肘が張ったところがなく、柔らかい筆遣いが人柄までも彷彿とさせているからでしょう。

現代の中国では良寛の書はどのように見られているのでしょうか。

魚住和晃氏著の「書を楽しもう」から引用させていただきますと、
「浙江大学の陳教授は客員教授としてしばしば来日し、日本書道史の研究をされています。
代表的な著作『日本書法通鑑』(河南省出版社1989)に、良寛に関しての見解が示されています。

一 無欲で淡白であり、質素で飾らない
二 技巧の末節を捨て去っている
三 書法の規則が整然としている

四 運筆がまろやかで潤いがある
五 筆遣いを簡潔にしながら、筆力に無限の勢いを表出している

次回に続きます。