久米禅師と石川郎女の歌四首（6）金沢本万葉集から

6.女性の抒情を
選字は「あ徒さゆみひ可はね可ひ爾よらめとも　のち能こヽろを志利可ねぬ可も」

鑑賞：「依らめども」仰せの通りに従います、の意。「のちの心」結婚してからの心をさす。この歌は女性の純情を表している。その不安な気持ちを素直に歌っている。

原文とは異なるところがあル。原文では「まにまに」が「ねがひに」とある。

参考文献：万葉秀歌（一）久松潜一著　講談社学術文庫