父君を亡くされた平親長と贈答歌を(7)建礼門院右京大夫集より

7.私も亡き人を

釈文:「君がこと なげきなげきの はてはては うちながめつつ 思ひこそやれ」

選字は「支美可こ登な希き介支能盤弖 波て者有地奈可免徒ヽ思飛こ所や連」

現代語にすると:「あなたの心の内をお察しし、深い嘆きの末には私も亡き人を思い、悲しみの裡からあなたを思いやっております。」

鑑賞:「なげきなげき」と繰り返しがある場合、繰り返しの印を使うこともあるが、上のように異なる字を選び変化をつける時もある。この歌の場合、作者はさらに「はてはて」と音を重ねてリズムをつけている。

参考文献:建礼門院右京大夫集 糸賀きみ江校注 新潮社