蘇軾の絵画論を書く(4)その二

4.花に来た蜂は

釈文:「可憐采花蜂
    清蜜寄兩股」

現代語にすると「花の蜜を取ろうとやってきた蜂のなんと可憐な
        こと、清らかな蜜を両足につけて。」

鑑賞:「清蜜」について、「蘇東坡の詩では、清蜜という言葉も重要である。ここでは『清』は『濁』との対比がイメージされる」。*① 

蘇軾の眼前の絵には蜂が足に蜜をつけている透き通った様子までありありと思い描けるほどの出来栄えだったと思われる。

出典:*①中国絵画入門 宇佐美文理著 岩波新書