久米禅師と石川郎女の歌四首(5)金沢本万葉集から

5.梓弓を引くように
原文:「梓弓引者随意依目友後心乎知勝奴鴨 郎女」

書き下し文は「梓弓引者(あずさゆみひかば)随意依目友(まにまによろめども)後心乎(のちの心を)知勝奴鴨(しりがてぬかも)」

歌意は「梓弓を引くように私に求婚なさるなら、仰せの通りにいたしましょう。でも結婚後も愛してくださるかが心配です。」

参考文献:万葉秀歌(一)久松潜一著 講談社学術文庫