2024-05-21 / 最終更新日時 : 2024-05-21 タオ 琴線にふれる 夏の夜に口ずさみたい詩歌(5)和漢朗詠集を書いて 5.さつきの短い夜は 釈文:「ほととぎすなくやさつきの夜も ひとりしぬればあかしかねつも」人丸 選字は「ほとヽ支須なくやさつ支のみし可よ もひと利しぬれ盤あ可しかねつも」 鑑賞:『拾遺集』夏、題知らず、読人知らずとして出 […]
2024-05-20 / 最終更新日時 : 2024-05-20 タオ 琴線にふれる 夏の夜に口ずさみたい詩歌(4)和漢朗詠集を書いて 4.夏の夜は短くて 四行目和歌の釈文「夏の夜をねぬにあけぬといひおきし人はものをや思はざりけむ」 選字は「なつのよをねぬ爾あ介ぬといひお支志 ひとはものをや於もはさ里介む」 鑑賞:『集註』以下諸本、作者を「人丸」とするが […]
2024-05-19 / 最終更新日時 : 2024-05-19 タオ 琴線にふれる 夏の夜に口ずさみたい詩歌(3)和漢朗詠集を書いて 3.空夜に 三行目の釈文:「空夜窓閑蛍度後、深更軒白月明初」白書き下し文は「空夜に窓閑かなり蛍度って後、深更に軒白し月の明らかなる初め」 鑑賞:「空夜」月がまだ上らない夜の空。「深更」夜更け。書は草書が多く使われ、行書が […]
2024-05-18 / 最終更新日時 : 2024-05-18 タオ 琴線にふれる 夏の夜に口ずさみたい詩歌(2)和漢朗詠集を書いて 2.竹林にそよそよと 釈文:「風生竹夜窓間臥 月照松時台上行」書き下し文は「風の竹に生る夜窓の間に臥せり 月の松を照す時台の上に行く」 鑑賞:『白氏文集』「早夏朝より帰り、斎を閉ぢて独り処る」詩。『源氏物語』胡蝶巻に、「 […]
2024-05-17 / 最終更新日時 : 2024-05-19 タオ 琴線にふれる 夏の夜に口ずさみたい詩歌(1)和漢朗詠集を書いて 1.風が古木を 釈文:「風吹枯木晴天雨 月照平沙夏夜霜」白書き下し文は「風枯木を吹けば晴れの天の雨 月平沙を照せば夏の夜の霜」 鑑賞:『白氏文集』「江楼の夕望に客を招く」詩。大江千里は『句題和歌』に下句を題として「月影に […]
2024-05-16 / 最終更新日時 : 2024-05-16 タオ 琴線にふれる 初夏に薔薇ひらき、酒初めて熟す(3)和漢朗詠集より 3.卯の花の垣根は 釈文:「わがやどのかきねや春をへだつらん 夏きにけりとみゆる卯の花」 選字は「わ可やとの可支ねや者るをへた徒ら无 なつ支に介りとみゆるうの者那」順 鑑賞:『拾遺集』『拾遺抄』夏に「屏風にしたがふ」とし […]
2024-05-15 / 最終更新日時 : 2024-05-15 タオ 琴線にふれる 初夏に薔薇ひらき、酒初めて熟す(2)和漢朗詠集より 2.石に苔が薄く 釈文:「苔生石面軽衣短、荷出池心小蓋疎」書き下し文は「苔石面に生ひて軽衣短し 荷池(はちす)人より出でて小蓋疎かなり」 鑑賞:「池心」池の中心。池の底ではない。 現代語にすると「石の面に苔が薄く生えてい […]
2024-05-14 / 最終更新日時 : 2024-05-15 タオ 琴線にふれる 初夏に薔薇ひらき、酒初めて熟す(1)和漢朗詠集から 1.昨年の冬から醸した 釈文:首夏「甕頭竹葉経春熟 階底薔薇入夏開」書き下し文は首夏「甕の頭の竹葉は春を経て熟す 階の底の薔薇は夏に入って開く」 鑑賞:首夏は初夏のこと。『白氏文集』「薔薇正に開く、春酒初めて熟す」詩。昔 […]
2024-05-13 / 最終更新日時 : 2024-05-13 タオ 琴線にふれる 初夏の暁、更衣の日に(3)和漢朗詠集より 3.せっかく桜色に染めたのに 釈文:「花の色にそめしたもとの惜しければ 衣かへうき今日にもあるかな」 選字は「者那のいろ爾所めしたもとのを志介 連盤ころも可へう支今日爾もある可奈」 鑑賞:『拾遺集』夏に「冷泉院の東宮にお […]
2024-05-12 / 最終更新日時 : 2024-05-13 タオ 琴線にふれる 初夏の暁、更衣の日に(2)和漢朗詠集より 2.すずしの夏衣がえ 釈文:「生衣欲待家人著 宿醸當招邑老酣」讃州作 管書き下し文は「生衣(すずしのきぬ)は家人を待ちて著むと欲す 宿醸はまさに邑老を招いて酣(たけなわ)なるべし」 鑑賞:「生衣」生絹の衣。「宿醸」秋から […]