窓を打つ雨の音に(7)和泉式部日記より

7.大雨の川の深さより

釈文:「大水のきしつきたるにくらぶれど 深き心は我ぞまされる」

選字は「大水の記志川支多流耳九羅布連度 婦閑支こヽ楼者わ麗曽満される」

鑑賞:「きしつく」川岸をひたす

歌意は「大雨で川が増水し、川岸に浸水しそうになっています。その深さと比べてみましたが、あなたを思う私の心の方がより一層深いと思うのです。」

参考文献:和泉式部日記 和泉式部集 野村精一校注 新潮社